国家統計局、科学技術部(省)、財政部(省)は22日、「2020年全国科学技術経費投入統計公報」を共同で発表した。中国の昨年の研究開発(R&D)費は前年比2249億5000万元増(1元は約17.0円)の2兆4393億1000万元(約41兆4430億円)で、同10.2%増加し、伸び率が前年より2.3ポイント落ちた。研究開発費投入強度(対GDP比)は前年比0.16ポイント増の2.40%。研究開発者のフルタイム当量換算の1人当たり経費は前年比5000元増の46万6000元だった。科技日報が伝えた。
注目されるのは、中国の研究開発費が昨年、引き続き高い伸び率を維持し、投入強度が持続的に上昇したことだ。しかし新型コロナウイルス感染症などの影響により、投入の伸び率が低下し、国家財政が科学技術支出に占める割合が前年より低下した。
同公報によると、活動の類型別に見ると、全国の基礎研究費は前年比9.8%増の1467億元、応用研究費は10.4%増の2757億2000万元、試験開発費は10.2%増の2兆168億9000万元。基礎研究、応用研究、試験開発費が占める割合はそれぞれ6.0%、11.3%、82.7%。
活動の主体別に見ると、各種企業の試験開発費は前年比10.4%増の1兆8673億8000万元、政府所属研究機関の経費支出は10.6%増の3408億8000万元、大学の経費は4.8%増の1882億5000万元。企業、政府所属研究機関、大学の経費が占める割合はそれぞれ76.6%、14.0%、7.7%。
産業部門別に見ると、ハイテク製造業の研究・試験開発費の支出は4649億1000万元で、投入強度(対売上比)は前年比0.26ポイント増の2.67%。設備製造業の研究・試験開発費は9130億3000万元で、投入強度は0.15ポイント増の2.22%。一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)のうち、研究・試験開発費が500億元を上回る業界は10あり、この10業界の経費がすべての一定規模以上の工業企業の研究・試験開発費に占める割合は73.6%。
地域別に見ると、研究・試験開発費が1000億元を超えた省(直轄市)は8つあり、それぞれ、広東省(3479億9000万元)、江蘇省(3005億9000万元)、北京市(2326億6000万元)、浙江省(1859億9000万元)、山東省(1681億9000万元)、上海市(1615億7000万元)、四川省(1055億3000万元)、湖北省(1005億3000万元)となっている。研究・試験開発費投入強度(対GDP比)が全国平均水準を上回った省(直轄市)は7つあり、それぞれ、北京市、上海市、天津市、広東省、江蘇省、浙江省、陝西省となっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年9月23日