鍾南山氏のチーム、中国の感染症対策を初めて体系的に統合

人民網日本語版 2021年09月24日15:58

広東省南山医薬革新研究院が23日に発表した情報によると、中国国家呼吸医学センター、広州医科大学附属第一病院、広州呼吸健康研究院の鍾南山院士と孫宝清教授のチームはこのほど「中国の公衆衛生措置と新型コロナウイルス感染症対策」を発表し、初めて中国の新型コロナウイルスが流行中の感染症対策を統合した。中国新聞網が伝えた。

上述した成果は国際的な学術誌「Clinical Reviews in Allergy & Immunology」に掲載された。科学研究チームは中国のコミュニティ、企業及び個人レベルの、新型コロナ感染症の異なる段階における異なる対策と措置を整理・総括した。中国の特色ある防疫経験の共有することがその目的だ。

研究者によると、中国は感染症の早期段階に標準化感染確認方法を制定し、それを普及させた。疫学調査と大規模なPCR検査により感染源を速やかに特定したうえ、それを包囲し、主な取り組みの方向性を明確にした。

同時に感染拡大を防ぐため、初めて感染者が出た武漢市の都市封鎖を果敢に行うとともに、全国範囲でエリア別・レベル別の正確な対策を実施することで、感染エリア間の人の流動を減らした。また厳格な水際対策措置を行った(例えば税関の閉鎖、航空便のサーキットブレーカー措置など)。

研究者は、「コミュニティの精密化管理において、感染症を網の中に封じ込めた後、焦点を絞った対策措置を開始する必要がある。現地の都市計画に基づき街道とコミュニティの精密化管理を行い、コミュニティの感染対策管理を個人レベルまで実施する」としている。

そして、感染拡大が封じ込められた後には、徐々に対策レベルを落とす必要がある。経済・社会の発展と民生の正常な運営を保障すると同時に資源消費を減らすため、柔軟な焦点を絞ったレベル別管理策が徐々に感染拡大に対処する高圧の管理政策に取って代わる。防疫の精度を高めるだけでなく、人々の日常的な生産への影響を最大限に減らす必要がある。

国家資源の正確な調整・分配については、中国は感染エリアの状況の深刻さに基づき物資分配の優先順位を付け、同時に感染者を分類し指定の隔離定点病院に搬送した。感染拡大初期の比較的大きな物資の不足を補うだけでなく、資源の利用率を高め、地方の生産の圧力を和らげた。そのほか「1省が1市を担当」といったペアリング支援策が治療効率を効果的に高め、医療資源の配置と供給をさらに最適化した。

濃厚接触者の追跡について、健康コード・行程コードシステムは手軽で効果的な追跡手段として、感染者、感染疑いの人、感染経路の個人から集団に至るまでの人々への体系的な分析により、政府による警戒レベルの調整と管理措置に協力することが可能だ。

研究者は、「速やかな追跡、発見、感染源の封じ込めは、ハイリスク地域の正確な動的管理、科学的な全国資源配置、特殊な状況下における一部地域の全市民を対象とするPCR検査の実施に対していずれも非常に重要だ」との見方を示した。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年9月24日

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