最近、新型コロナウイルスの感染が中国で流行するなか、無症状感染者が急増している。上海の新規市中無症状感染者は、5日の一日だけでも1万6766人にのぼった。科技日報が伝えた。
「若者や青壮年はオミクロン株に感染した後、無症状と軽症の場合が多い」。北京大学第一病院感染症科科長の王貴強科長によると、大半の感染者は呼吸器感染で、肺炎になることが少ない。
だからこそ臨床診断をする人の中には無症状と訴える人が多いが、特に何もないと思い込んでいる可能性もある。
王氏は、「臨床で病歴を真剣に確認しなければならない。特に何もないと思い、細かく聞かなければ症状を報告しない人がいるからだ。気分はどうかと大雑把に聞くと、感染者はいつもと変わらないと答えるが、倦怠感はあるか、最近の食欲や体力はどうかと細かく聞くと、倦怠感や食欲低下といった症状を報告することが多い」と述べた。
王氏は、「オミクロン株の臨床上の症状は咳、くしゃみ、鼻詰まりなど、インフルエンザと多くの類似点を持つ。ウイルスが主に上気道に集中し、肺に集中していた以前の変異株とは異なるため、感染者は症状に対して新たな認識を持つべきだ」と強調した。そして、「一部の無症状感染者は潜伏期にあり、発症する可能性がある。そのため無症状感染者の管理には医療従事者が必要だ。症状の変化を観察し、速やかに感染者を発見し、治療を調整するべきだ」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年4月7日