(画像提供は虹拓超高速レーザー共同実験室)
ジージーという音と共に、「虹拓」や「中国光谷」などの漢字と図形が空中に浮かび上がり、肉眼で確認でき、手で触れられる。これは19日、武漢東湖ハイテク開発区の虹拓超高速レーザー共同実験室で展開されたSFのようなシーンだ。同実験室の曹祥東室長によると、チームが新たに研究・製造した高エネルギー・高ピーク出力のフェムト秒レーザー装置のピーク出力密度は100万MW級にのぼり、「最も速い光」を束にして集め、空気を明るくすることができる。科技日報が伝えた。
現在の大多数の3Dイメージング技術は両目の視覚の差と脳の仮想合成を利用し、ディスプレイに「偽の3D画像」を表示させる。最新の3Dイメージング技術は3次元物理空間を使い図形を浮かび上がらせ、レーザーによりすべてのボクセル(平面表示のピクセルに相当)に発光させるか光を反射させ、3次元空間に並べイメージングを行い、死角がなく、すべての角度から3G画像を見ることができる。
(画像提供は虹拓超高速レーザー共同実験室)
曹氏によると、このフェムト秒レーザーのプラズマ誘導に基づくリアルな3Dイメージング技術は、高ピーク出力のフェムト秒レーザーを集束し、1平方センチメートル当たり100TWの高強度にしてから空気を穿ち、プラズマの発光を誘導・形成する。3Dスキャナーでレーザーをスキャンし、発光ドットマトリックスを並び替え組み合わせ、空中でさまざまな文字やデザインを形成する。
従来のレーザーイメージングと比べると、フェムト秒レーザーイメージング技術の優位性が際立つ。その表示媒体は空気で、ディスプレイや霧などを必要とせず、3D画像を直接空中に表示できる。同時に、フェムト秒レーザーはナノ秒レーザーよりもパルス持続時間が短く、必要なエネルギーが少なく、単一点の停止時間が短く、安全性が高い。
曹氏によると、チームは独自に研究開発した先進的なフェムト秒レーザーを採用し、将来的にフェムト秒レーザーのパルス時空分布を通じ複雑なコーディングと制御を行い、ボクセルの明度、カラー、持続時間などの特徴パラメータを正確に調節し、フェムト秒レーザー装置の出力をさらに上げ、大規模な空中リアル3Dイメージングを実現するという。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年7月20日