長江に架かる京港(北京―香港)高速鉄道安慶〜九江区間鯿魚洲長江鉄道大橋は、現在の中国で径間が最大、線路が最多かつ荷重が最大の鉄道箱桁斜張橋だ。高速列車がこの橋の上を走る一方で、鋼箱桁内には縮小版の「ミニ列車」が走っている。人民網が伝えた。
鯿魚洲長江鉄道大橋の鋼箱桁内には長さ3メートルのスペースが352個ある。箱桁内にはレールが敷かれており、方向転換できる電動ミニ列車が走っている。これにより、橋・トンネル作業員は大径間鋼箱桁内の検査をしやすくなる。
ミニ列車の大きさは?
ミニ列車は長さ3.2メートル、幅1.5メートル、高さ1.7メートル、定員2−3人、そのうえ一般的な大型機械と材料を積める。ミニ列車にはリチウム電池が内蔵されており、1回のフル充電で10キロメートル走行でき、日常的な作業に必要な分を完全に満たせる。
ミニ列車には2つの運転席があり、前部と後部に対称的に置かれている。鋼箱桁の一端に到達すると、作業員が反対側の運転席に移動し、元の位置へと戻ることができる。
(画像提供は中国鉄道南昌局)
ミニ列車の使い道は?
鯿魚洲長江鉄道大橋の鋼箱桁の高さは4.94メートルで、箱桁と箱桁の間は高強度ボルトと溶接で固定されている。従来の徒歩での検査作業では、作業員は往復に長い時間を費やす必要があった。
ミニ列車が使用されるようになってからは、作業員がスピーディに指定スペースに行って検査できるようになり、体力の消耗が減り、作業効率が上がった。さらに、橋・トンネル作業員が巡回点検の範囲を広げ、頻度を上げて、整備作業を効果的に展開するのに役立っている。ミニ列車は電気溶接機や発電機、材料などを鋼箱桁内に運ぶ輸送手段にもなり、輸送時間を大幅に短縮している。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年7月19日