7月29日は12回目の世界トラの日。近年、野生動物の保護が強化され続けていることを受け、中国のトラの保護も目覚ましい成果をあげている。現在、野生のアムールトラの数は60頭以上にまで回復している。
アムールトラは、中国東北エリアの象徴種で森林生態系の頂点捕食者であるため、生物多様性や生態系のバランス保全において、極めて重要な意義を備えている。現在、老爺嶺や小興安嶺といった多くのエリアがすでに、野生のアムールトラの安定した分布エリアになりつつある。中国国内のアムールトラの個体数は少しずつ回復し、現在では60頭以上まで増えている。生息地の生態環境保全も良好で、野生のアムールトラにとってより良い生態環境が整うようになっている。
アムールトラやアムールヒョウといった野生動物やその生息地の保全を強化すべく、中国は2021年10月に、アムールトラ・アムールヒョウ国家公園を設置した。
アムールトラ・アムールヒョウ国家公園は、吉林省と黒竜江省をまたぎ、ロシア、朝鮮にも隣接している。その保護面積は1万4100平方キロメートルで、中国国内で最大規模を誇り、繁殖したファミリーのアムールトラやアムールヒョウの個体群が生息している。公園内の植物のタイプは豊富で、生体構造も比較的整っており、典型的な温帯森林生態系となっており、多国間保護のモデルケースともなっている。
中国国家林業・草原局によると、各級の林業・草原主管当局は今後その保全をさらに強化し、トラの個体群の健全な発展を促進していく計画だ。また、トラやその生息地の緊急保護は「国家公園などの自然保護地建設及び野生動植物保護重大プロジェクト建設計画(2021—35年)」や「第14次五カ年計画(2021‐25年)林業草原保護発展計画綱要」に盛り込まれている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年7月29日