京セラは8月30日、著名な実業家で、同社の名誉会長である稲盛和夫氏が死去したと発表した。享年90歳。「経営の神様」と呼ばれていた稲盛氏の数々の功績の中でも伝説となっているのは、日本航空(JAL)の再建だ。稲盛氏は、戦後最大の負債額を抱えて経営破綻したJALを、わずか2年8ヶ月で再上場に導いた。
新型コロナウイルス感染症といったマイナス要素が重なり、中国の民用航空業も現在、数多くの難題に直面している。2021年の年次報告書によると、中国の3大航空会社である中国国際航空、南方航空、中国東方航空の赤字は合わせて約410億元(1元は約20.3円)だった。
民用航空の専門家・林智傑氏は、「稲盛氏の手法の中で、最も印象深い手法は3つあり、中国の民用航空業も参考にする価値がある」との見方を示す。
林氏は「1つ目は、事業の原点回帰。メイン事業と無関係の事業や赤字が深刻な事業を全て切り捨てた。2つ目は、広く知られている『アメーバ経営手法』。組織をアメーバ(細胞)に見立てて、小集団に細分化し、各路線、ひいては各フライトの収入・コストを計算し、利益が上がっているものは残し、上がっていないものは廃止した。3つ目は企業文化の構築。『一致団結し、困難を乗り越える』という企業文化は、新型コロナウイルス感染症の深刻な影響を受ける中国の民用航空業にとっても参考にする価値がある」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年9月1日
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