中国国産アニメ、男児が模倣し友人に大やけど 問題点浮き彫りに (4)
■児童教育専門家のアドバイス
-----「流行を追わず名作アニメのDVDを買って見せる」
自己効力感や社会的学習理論で知られるカナダ人心理学者のアルバート・バンデューラ氏が行った「ボボ人形」を使った実験がある。この実験研究では、子供たちは大人が人形を殴ったり、攻撃したり、口汚くののしったりする行為を真似するだけでなく、さらに自分の考えた独自のやり方で人形に攻撃を与えるということが明らかになった。一般的に3歳以上の子供にはすでにある一定の模倣能力が備わっているという。児童教育専門家は子供がアニメを見ることを完全に防止することは不可能だが、できるだけ子供に暴力的なアニメを見せないようにすることは可能だと考えている。保護者は子供たちを指導し、手助けしながら、子供たちの誤解をなくしていくのが最も適切な方法だという。
児童教育専門家は、16歳以下の未成年向けアニメにふさわしくないシーンとして、 (1)火器や冷兵器など道具を使った格闘シーン(2)魔法の器や原料、水、火などを使った格闘シーン(3)殴ったり、取っ組み合って争うといった大人のような格闘シーン(4)性描写、卑語を含むシーンや、徒党を組んだり、責任を擦り付けたり、功績を奪い合ったりなど政治的な行為を描いたシーン---の4種類を挙げた。
■近年、アニメのシーンを真似する児童の事故が多発
-----5歳女児が傘を持って6階から飛び降り
2013年4月7日に広東省深センで5歳の女児がアニメ映画のあるシーンを模倣して、手に雨傘を持ったまま6階から飛び降り、重症を負った。その後病院に運ばれ、何とか命は取り留めた。
-----4歳男児がウルトラマンを真似て8階から飛び降り
2010年2月26日付「武漢晩報」によると、ウルトラマンが大好きな4歳男児が、ウルトラマンのように飛びたくて、マンション8階の自宅から飛び降りたという。重傷は負ったが、幸い命に別状はなかったという。母親の王さんは「息子はいつもウルトラマンみたいに飛びたいから翼がほしいと言っていた」と語った。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年5月14日