中国、制作費の安い映画が大ヒットを連発
現在、中国では制作費が1億元(約16億7千万円)以上の映画が「大作」と見なされ、2000万元以下(約3億3400万円)の映画が小規模映画、その中間が中規模映画と見なされている。人民日報が報じた。
中国映画はこれまで、大作映画ほど興行収入が伸びると考えられてきたが、映画関係者の間では現在、その時代はもう過ぎたとの見方が支配的となっており、浙江大学の范志忠・教授はこれについて、「中国映画は成長の時期から成熟の時期に移行しているため、必然的」との見方を示している。
「北京遇上西雅図」:制作費3000万元で興行収入5.11億元
最近、中国では薛暁路監督の「北京遇上西雅図(Finding Mr.Right)」」や人気女優・趙薇(ヴィッキー・チャオ)の監督デビュー作「So Young(原題:致我們終将逝去的青春)」、陳可辛監督の「中国合夥人(American dreams in China)」の3作品の製作費が計約1億7千万元(約28億4千万円)だったにもかかわらず、興行収入が制作費の約11倍に当たる約17億元(約284億円)に達したことが話題になっている。メディアが報道しているデータによると、「中国合夥人」の制作費は約7000万元(約11億7千万円)で、興行収入はその7倍以上に当たる約5億3500万元(約90億円)だった。また、制作費が6000万元(約10億円)だった「So Young」の興行収入は制作費の約12倍に当たる7億1100万元(約119億円)で、制作費がわずか3000万元(約5億円)だった「北京遇上西雅図」に至っては、興行収入がその17倍に当たる約5億1100万元(約85億円)だった。どれも、魅力的な収益率が並ぶ。