中国国産映画の新記録を打ち立てた「レッドクリフ(原題: 赤壁)」(2008年)で知られる巨匠・呉宇森(ジョン・ウー)監督の新作「太平輪(The Crossing)」は、2014年の公開を目指し、着々と撮影が進められている。同作品は1949年に発生した海難事故「太平輪沈没事故」を題材にしている。新華網が報じた。
忙しい撮影の中、23日に記者会見に臨んだ呉監督は、作品制作にかける思いや台湾で行っている撮影の感想について、「台湾メディアの高い関心に感謝している。結婚して38年になる妻が台湾育ちである以外に、数年前に病を患った際、台北三軍総病院にお世話になり、順調に回復することができた。そのため、台湾には深い思いと感謝の気持ちがある。今回の台湾での撮影も順調に進んでいる。天候が悪化することもあるが、ちょっと我慢すればいい。我々は『待つ』ことを恐れていない。なぜなら、台湾のロケ地が大好きだから。また、俳優たちは台湾の美食が大好き。だから、私は本当に台湾が好き」と語ったほか、主演の金城武や長澤まさみが映る画像などを公開した。
「不穏な時代ほど愛の偉大さが際立つ」
呉監督はまた、「太平輪沈没事故」を題材にしたことに関して、「ずっと歴史的事件を題材にした作品や中国と台湾の両岸の思いを込めた作品を作りたいと思っていた。同作品には感動的な場面が数多くある。『レッドクリフ』の時に、シナリオライターの王フイ(くさかんむりに恵)玲に出会った。彼女のおかげでたくさんの構想ができた。歴史的ストーリーだけでなく、登場人物も真実に即しており、最初のシナリオの時点で非常に気に入った。また、時代背景を描くだけでなく、人々の一途な愛を描き、『不穏な時代ほど愛の偉大さが際立つ』ということを伝えている」と語った。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年12月25日