日本で流行の「シェアハウス」 同じ目標を掲げ共に暮らす
中国メディアが見る日本 部屋を借りない人は北京の家賃がどのぐらい高いのかを知らないだろうが、ここ数年、北京の住宅費は値上がりが続き、それに伴い家賃も狂ったように値上がりしている。データによると、2012年の北京の平均家賃は1平方メートル52元(約859円)で、年内の累計上げ幅は11.1%。家賃上昇の影響を受け、多くの会社員や学生はルームシェアを選択している。ネット上にアップロードされた賃貸情報の中には、「1LDK」という物件も多くあるが、これは先に入居した人がルームシェアの相手を求めている場合が多いという。
これに対し、日本の賃貸市場では最近「コンセプト型シェアハウス」と呼ばれる賃貸住宅が登場した。これは、同じ興味・趣味を持つ者や、同じ目標を持つ者同士が部屋を借りることで、コンセプトは多種多様であり、市場の反響は良いという。
■同じ目標に向かって共に暮らす
東京都世田谷区の閑静な住宅地に、コンピュータープログラマーやプログラミングが趣味の大学生9人が共に一つの家を借りて住み、お互いにプログミングの知識を交流し合っている。
9人はコンセプト型シェアハウスのポータルサイト「Colish」を通じて、この部屋の情報を知ったという。昨年5月、6月に入居してきた9人は、毎週1、2度は集まって、コンピュータープログラミングの知識や情報を交換し合っている。
そのうちの1人、杉晃平さん(音訳)は現在25歳。9日の共同電によると、杉さんたちは「同じ目標を持っているということから、我々はすごくいい友人になっただけでなく、お互いに多くの事を学んだ」と語っている。杉さんはこのようなコンセプト型シェアハウスに入居するのはすでに3回目だという。
別の入居者である22歳の大学生は「多くの知識を学んだ。しかもコンピュータープログラミングの面白さを実感できた」と語る。この大学生はこのシェアハウスに入居した後、某データシステム技術会社への内定が決まったという。
■多くの分野に及んでいるシェアハウスのコンセプト
コンピュータープログラミングのほかにも、多種多様なコンセプトを持つシェアハウスが存在する。ポータルサイト「Colish」が販売しているコンセプト型シェアハウスは音楽や芸術、農業、貿易などの分野にまで及んでいる。
米国人7人と韓国の学生、日本の会社員2人もこのサイトを通して、東京都千代田区でシェアハウスに入居している。目的は英語学習だ。全員が守るルールとして、英語を使ってはいけない日と日本語を使ってはいけない日を毎週各1日決めている。21歳の米国人ブランダン・ハーウェイさんは早稲田大学の3年生だ。ホームステイ先からこのシェアハウスに引越してきた。ブランダンさんによると、ホームステイ先の家庭は70歳代のおばあさんと40歳代の娘さんがいたという。「ホームステイの家庭にはとても感謝している。ただ、同年代の人々ともっと交流したいと思った。現在、日本語を使って会話する時間は以前の5倍に増えた」と語る。
■急速に発展する日本のシェアハウス市場
近年、日本のシェアハウス市場は急速に発展している。ひつじ不動産で登録しているシェアハウスの件数は今年の3月に1万8649件に到達した。ちなみに2010年の同期では9354件だったという。
同社の北川大介社長(音訳)によると、シェアハウスの需要の増加はシングル人口の増加によるものという。シェアハウスの情報を探す人の平均年齢は28.9歳で77.8%が女性だ。
北川社長は「シェアハウスを借りることで、人々は比較的安い家賃で比較的質のいい住居を賃貸することができる。もし開発企業が引き続き高品質の住宅を提供していけば、『ワンルームには満足できないが家を買う予定のない』層を引き込むことができ、さらに需要が増えていく」と分析している。
日本全国で330件のシェアハウスを経営する不動産会社「清新ハウス」は、今年3月に「健康を気にかける女性」をコンセプトに掲げるシェアハウスを売り出し幅広い人気を博した。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年5月15日