日本が21世紀アジアの災いの源となることに用心せよ (2)
日本政治の右傾化はすでに新たな段階に到達した。その象徴の1つが、右翼保守勢力がすでに衆議院で多数議席を制し、7月の参議院選でも勢力を得ると見られることだ。安倍政権の最大の目標は衆参両院で憲法改正派が3分の2以上の議席を獲得して、憲法改正を一挙に実現することだ。日本維新の会共同代表の橋下徹氏が出てきて「慰安婦」など歴史問題で大いに放言したのも決して偶然ではない。最近、民主党の細野豪志幹事長は「橋下氏の発言は日本維新の会が『極右政党』であることを認めたに等しい」と指摘した。みんなの党も日本維新の会との選挙協力を解消した。
この他注目に値するのは、米政府が橋下氏を激しく糾弾しながらも、安倍内閣の面子はつぶさなかったことだ。米国は安倍内閣が米国の譲れぬ一線を理解し、いくらか言動を慎むと考えたのかもしれない。だが実際にはそうではない。安倍首相は自民党と橋下氏の見解は「全く異なる」としたが、民主党幹部は「自民党と維新の会の歴史認識は非常に似ている」と指摘した。
実は自民党は国内外の批判の矛先が橋下氏および日本維新の会に集中しているのを利用して、表面的に相手を安心させておいて、安倍氏の誤った歴史観に対する国内外の追及をそらそうとしているのだ。安倍氏を頭とする自民党が今年7月の参議院選で勝利すれば、憲法改正で日本維新の会と合流・連携する可能性が高い。
今後の事態の推移を考えると、もし日本国内の自己規制が打破されれば、国際的な抑制均衡と「日本問題」の管理が遅かれ早かれ議題に上るだろう。反ファシズム戦争の成果は永久に守らなければならない。第2次大戦後に定められた国際秩序の転覆は断じて許されない。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年5月28日