橋下氏の失言に見る日本の若手政治家の歴史観と価値観 (2)
「週刊!深読み『ニッポン』」第43回 現在の日本の政治勢力は大きく4つに分類できる。(1)極右:維新の会内の太陽の党系の石原慎太郎など。(2)右傾保守:与党自民党の大部分、みんなの党など。(3)中道右寄り:民主党、公明党、生活の党など。(4)左翼政党:日本共産党、社会民主党など。
だが日本政界にはこのように「多彩な」政治勢力があるものの、長年来の頻繁な政界交代、際限のない政治闘争によって、すでに日本の一般市民はいずれの既成政党にもうんざりしており、総選挙は毎回投票率が低い。ここ数年、無所属や新党立ち上げによって地方選挙や国政選挙に打って出ることが新たな潮流となっている。日本維新の会、みんなの党、生活の党は、いずれもこうした潮流に乗って出現したものだ。年齢面でも、政治家の構成は少し前までの戦前世代中心から戦後世代中心へと変わった。安倍氏は日本の敗戦後生まれの初の首相だ。世襲議員も多くは3代目で、中には4代目もいる。こうした西側(米国)式教育と日本の伝統教育の下で誕生した新世代の政治家は、政治的バックグラウンドが異なり、政治的主張も多かれ少なかれ異なり、異なる階層の利益を代表してもいる。だが彼らには基本的に次の3つの共通点が認められる。
(1)漠然とした正義感と社会的責任感を持つが、十分な歴史的責任感と論理性を欠く。
(2)内心では西側(米国)式の自由および成功方法を畏敬し、あこがれているが、言動の加減をうまく把握できず、アジアからも脱せず、欧米にも入れない、どっちつかずの人物となっている。
(3)価値観の指向性は日本の伝統からかけ離れ、利己主義、現実主義的傾向が顕著。
新世代の日本の政治家を見渡すと、ごく一部の極右を除き、ほぼ例外なくこうした問題を抱えている。そのため彼らはみな正義の化身の顔をして支持者の前に現れ、大いに弁舌をふるうのだが、言動が左右にぶれ、詭弁の限りを尽くす。彼らは正しい歴史観と大局観を欠くため、いくつかの言動は一見一理ありそうでも、全く熟考には耐えず、しかも前後で矛盾していることがしばしばだ。