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橋下氏の失言に見る日本の若手政治家の歴史観と価値観 (3)

「週刊!深読み『ニッポン』」第43回 

 橋下氏も例外ではない。だが年上の政治家たちと異なるのは、新世代の政治屋である彼は、ネットやテレビなどの手段を巧みに利用して自らの声を最大限大衆の間に広める術を知っていることだ。2008年に大阪府知事選に出馬した際、彼は大阪府職員に対する自らの不満と市民への約束をただちに民衆の間に広めた。その結果、ライバルを80万票余り上回って当選を果たした。知事当選後は、府民の生活や福祉の面で具体的な取り組みを多くした。これは彼が庶民階層出身で、庶民の苦しみをよくわかっていることが確かに関係しているが、その素朴な正義感と社会的責任感による面も大きい。例えば知事就任後、彼は自らの月給とボーナスの30%カットを宣言し、開かれた政務のためにわざわざ「情報公開室」を設置し、知事の職務権限を全て公開した。

 今回の慰安婦関連発言および在日米軍司令官との会話の内容は、これまでの一連の失言の氷山の一角に過ぎない。もし失言内容が在日米軍に及んで米側の面子を潰すことがなければ、今回もこれまでの失言と同様、うやむやになっていたかも知れない。滑稽なのは、近く行なわれる参院選で票を稼ぐため、普段は慰安婦問題で橋下氏よりもさらに過激な一部の政治屋や政治団体が、次々に出てきては橋下氏に追い打ちをかけていることだ。実は慰安婦など第2次大戦の残した一連の歴史問題において、相当数の政治屋の発言は昔から「より右寄り」があるのみで、「最も右」はなかったのである。

 橋下氏の一連の政治的失言は、彼が政治家に必須の基本的素養を欠くことを証明するとともに、日本のエリート層が第2次世界大戦の歴史に対して十分な反省を欠き、こうした歴史問題に対して真面目な姿勢も欠くことを側面から証明もした。一連の歴史問題に対する日本の一部政治家の発言は大変勝手なもので、日本政府の正式な文書によってすでに確認できる問題に対してすらそうだ。

 したがって、いくつかの肝要な歴史問題について、われわれは何度も繰り返してきた話を口にするのをはばかる必要はなく、警鐘を長く鳴らし続けなければならない。歴史を鑑として興亡を知る。これは北東アジア地域の平和のためであり、我々の子孫の世々代々の友好のためでもある。(編集NA)

 (本文章は人民網日本語版の著作権コンテンツです。書面による許諾がない限り、同コンテンツを無断で転載することを禁じます。)

 「人民網日本語版」2013年6月6日

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