南中国海のルールを作るにはまず誠意を示さねばならない (2)
中国は開かれた姿勢でいる。COCについて言えば、中国はASEAN諸国と「宣言」の全面的で実効性ある実行、協議による一致を基礎に、COCの妥結を着実に推し進めることを元からずっと望んでいる。中国はASEAN諸国の一部がCOCをできるだけ早く妥結し、摩擦の解決を促し、南中国海の安定を維持することを望んでいるのを知っている。中国はこうした国々の気持ちを理解し、すでに実際の行動をとり、各国と意思疎通を保ち、関係プロセスを一歩一歩着実に推し進めている。王毅外交部長(外相)は5月にブルネイを訪問した際、タイで「宣言」実行作業部会会議を開き、この枠組みでCOCプロセスの推進について協議することに同意すると明確に表明した。次の段階として、中国はASEANと協力して「有識者・専門家グループ」を立ち上げ、協議の支えとすることを希望している。
中国は冷静だ。中国はいくつかの国が中国の協力意向を顧みず、中国と対抗していること、大局を顧みず、ASEANを乗っ取って自国のみの利益を満たすことを企んでいることを知っている。昨年のASEAN外相会議では、フィリピンが工夫を凝らして攪乱したため、ASEAN外相史上初めて共同声明を発表できない事態となった。今年も会議が始まると、フィリピンは同じ手口をまた使い、「フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内の黄岩島(スカボロー礁)と仁愛礁(アユンギン礁)で高まり続けている中国の軍事的および準軍事的プレゼンスは、海洋の平和と安全の維持に向けた地域の努力にとって脅威となる」との声明をメディアに配布した。こうした小賢しい手口で大局を妨げることはできない。ごく一部の領有権主張国は、もし対抗を選択するのなら、絶対に活路はない。この他、当事国の努力を尊重するよう中国が域外諸国に呼びかけているにも関わらず、依然いくつかの国は紛争解決にマイナスな言動に出ており、警戒に値する。
中国は責任ある大国であり、中国とASEANは南中国海を「平和の海、友情の海、協力の海」にするべく尽力している。双方はCOCについての協議の開催を含め、各協力を段階的に進める必要がある。急いては事をし損じる。横暴で理不尽な行為は、既存の成果に回復困難な傷をもたらすだけだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年7月3日