李克強副総理「改革は中国にとって最大のボーナス」 (2)
(次の段階の改革の歩みについて)改革にはトップレベルデザインと同時に、現場のパイオニア精神が必要だ。30年余りの改革開放を経て、中国はすでに比較的豊富な経験を蓄積した。だが中国は余りにも大きい。13億の人口と広大な地域、非常に複雑な国情を抱え、トップレベルデザインだけでは到底不十分だ。中国の改革開放の出発点は、大衆のパイオニア精神の尊重にある。この精神は今後も引き続き発揚する必要がある。
11の区域一体化改革試験区の改革はいずれもトップレベルデザインがあるが、やはり大衆のパイオニア精神の尊重が必要だ。中央としても、地方のパイオニア精神を尊重する必要がある。われわれは改革のプロセスにおける地方の成功経験を発掘し、広めることを心がけなければならない。
(11の試験区を激励して)改革の先遣隊、偵察兵とならなければならない。柔軟性を持つと同時に、法律の枠内で進めなければならない。
わが国が現在抱える問題はまず発展の不均衡、都市部と農村部の不均衡であり、これは所得分配制度とも緊密に関係する。戸籍制度改革、そして土地管理制度や公共サービスシステムの改革といった一連の問題にも関わってくる。現在わが国は様々なボトルネックにも直面している。エネルギー、資源、環境といったボトルネックは何をつかめば解決でき、持続可能な開発と経済発展方式の転換を実現できるのか?少しの動きで全局に影響を及ぼす改革の突破口をつかむ必要がある。こうした突破口には実は従える法則もある。つまり第18回党大会報告で述べられたように、政府と市場との関係をうまく処理する。経済分野では資源配分における市場の基礎的役割をより多く発揮する必要がある。社会分野では社会組織を含む社会の力をより良く利用する必要がある。市場と社会が役割を発揮すべきことは市場と社会に引き渡す。これが改革の方向性だ。
改革への抵抗を最大限軽減するために、利益の増分を問題にし、利益の予期を調整することに長けると同時に、既存利益の最適化を穏当に推し進め、所期利益を調整・改変しなければならない。さらに重視すべきは権利、機会、規則の公平性であり、全ての人が自らの努力によってあるべき利益を得られるようにしなければならない。(編集NA)
「人民網日本語版」2012年11月23日