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日本が教科書検定基準の見直しを検討 近隣国にはもう配慮せず

 日本の下村博文文部科学相は10日、衆院予算委員会で現行の教科書検定制度について「現状と課題を整理し、見直しについて検討する」と表明した。安倍晋三首相も同日、同様の意向を表明した。

 日本の現行の教科書検定制度は近現代史の記述について、中韓などアジア諸国との歴史関係への配慮を求める「近隣諸国条項」を設けている。だが自民党はこの条項が「歴史教科書の自虐史観をもたらす」と考えている。自民党は昨年の衆院選公約でも「教科書検定基準を抜本的に改善し、近隣諸国条項も見直す」と明記した。このため日本メディアは安倍首相と下村大臣の発言について、この条項の見直しを検討するものと考えている。

 日本の「子どもと教科書全国ネット21」の俵義文事務局長は「下村氏と安倍氏の国会答弁には、日本のアジア各国侵略に関する教科書の内容が生徒たちの誇りと愛国心を育てる助けにならず、削除すべきだとの考えが中心にある。本当の歴史を無視して戦争を美化するこうした行為は、日本が国際社会から孤立する事態を招く」と指摘した。

 この他、沖縄県竹富町教育委員会が今月8日、保守色の強い教科書の採用を再度拒否したことも大いに注目されている。日本の「教科書無償措置法」は採択地区内で同一の教科書を使うよう定めている。だが竹富町は昨年、八重山採択地区協議会が2011年に決定した保守色の強い育鵬社版を拒否し、「地方教育行政法」を根拠に東京書籍版を使用した。文科省は今年3月、同一の教科書を採用するよう求めたが、竹富町教育委員会は「違法行為はない」として、慈善家の寄付金で購入した東京書籍版の公民教科書31冊を購入し、生徒らに配布した。

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