中国家庭のジニ係数0.61 所得格差深刻 (2)
■注目点2:都市部の失業率8.05%
調査データによると、2011年7月の時点で、中国都市部全体の失業率は8.0%に達した。国家統計局が2010年に実施した第6回全国国勢調査の統計データによると、2010年の中国都市部の労働人口は3億4624万人。これらの数値から、2011年7月の時点で中国の失業者数は2770万人以上に達すると予想される。
報告によると、「失業の波」がもたらした問題が尾を引き、高齢者の失業率がさららに上昇し、51歳から55歳の労働者の失業率は16.4%に達した。
一方、大学新卒者の就職情勢も非常に厳しい。21歳から25歳の都市部勤労者のうち、大卒以上の学歴を有する若者の失業率は16.4%と、学歴の異なるその他勤労者の失業率よりはるかに高い。社会から大きく注目されている「農民工(農村から都市に出て働く臨時就労者)」層の失業率はわずか3.4%と、都市部戸籍を持つ勤労者の失業率(11.2%)よりずっと低い。また、農村からの今後の労働力の供給には限りがあることから、「民工荒(労働者不足)」現象が今後も続く見通し。
四半期ごとの追跡調査によると、2012年7月の中国都市部における失業率は、前年同期比0.05ポイント増の8.05%。青年勤労者の失業率は上昇したが、高齢勤労者の就業情勢は好転した。
潘副主任は「社会保障体制の完備を加速させることは、就業率の向上・就業の質的向上いずれにも有益に働く。教育水準を高めることは、我々が絶対に達成しなければならない最重要任務だ。教育のレベルアップは、就業・所得の改善にプラス影響を及ぼし、経済発展方式の転換にも有益に作用することから、大きな体制の中の重要な一環と位置付けられる」と指摘した。