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「食べる芸術」を復活させる中国新富裕層 英紙

 英紙フィナンシャル・タイムズの公式サイトは19日、「『食べる芸術』を復活させる中国新富裕層」と題する記事を掲載した。環球時報が伝えた。

 記事の要旨は次の通り。

 「まず、成熟した雌鶏10羽の卵巣からの鶏油(脂肪分)を抽出する・・・」といった書き出しで始まるレシピは全て、浪費以外の何物でもない。私のような人間から見ると、食べ物の主な役割は、人間のお腹を満たすことであり、馬肉とその他の蛋白質の間には、実質的な違いはない。

 しかし、中国となると話は別だ。中国では、飲食は決して「小さな事」ではない。1年で最も食を重んじる時期といえば、春節(旧正月)だ。各家庭で何を食べるかは、その食べ物の値段、家の羽振りの良さ、「長寿」などおめでたい言葉と発音が似ているかどうか、などで決まる。もちろん、中国以外のさまざまな文化においても、祝日中にその祝日を象徴するような食品を食べる習慣はあるが、決して「七面鳥」と「ランボルギーニ」の発音が似ているからという訳ではない。

 中国では昔から、食べものと文字との間には深い関係があった。たとえば、「鶏油」は、中国の古典名著「紅楼夢」にルーツがある。外食にピザハットを選ぶ段階を抜け、ますます豊かになる中国の企業家は、古典などの書物のグルメにますます夢中になり、極めて高価なさまざまな文学小説に登場する料理をした「文学宴」が次々と誕生、食事代は1人1500元(約22500円)に達している。

 「必ず鶏油を使い、他の油は決して使ってはなりません。書物の中に鶏油と書かれているからです」。有名な「紅楼宴」を提供するレストラン「長龍」は、「野菜とナッツの炒め物」の複雑な作り方を説明し、「中国人にとって、グルメは絵画や詩と同じように、芸術表現のひとつなのです」と強調した。

 揚州西園飯店(ホテル)では、ピークシーズンには、1日4、5件の「紅楼宴」を提供しており、客である裕福なビジネスマンは、「儒商(儒家思想を商売に採り入れている商人)」と呼ばれている。かつて、中国に「ケンタッキー全盛時代」が訪れた時、打ち捨てられた中国伝統文化が、今では「儒商」たちから大いにもてはやされている。同ホテルのマネージャーは、「昨今の企業家は、確かに、中国伝統文化に大きな興味を抱いています。彼らが全国各地を飛び歩き、見聞を広げたためです。彼らは普通ではない、独特のものを追求しているのです」と語った。

 また、「鴨ではない鴨」や「魚ではない魚」という料理も登場している。これは、ビーフハンバーグの中身が実は馬肉だった、というケースとは違う。中国では、これは全く合法的な料理だ。精進料理店は、鴨料理や魚料理と見た目は全く同じだが、実は原料は豆腐である料理を提供する。その手腕は、お客から拍手喝采を受ける。たとえ中国の食べものが芸術レベルには至らないとしても、文学とは切っても切り離せない。揚州に新規開店した饅頭店は、ある著名書家から揮毫(きごう)を受けた。マクドナルドの朝マックがこのような光栄にあずかったことは、果たしてあるだろうか?(編集KM)

 「人民網日本語版」2013年2月21日

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