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19年未解決の清華大・中毒事件 北京公安局が「遺憾」表明

 1994年に清華大学(北京)の女子学生が何者かにタリウムを飲まされ重度の後遺障害を負った「朱令令事件」。事件未解決のまま、もうすぐ20年を迎えるが、進展の見られない捜査に人々は今も疑念を募らせている。こうした中、北京市公安局は8日午後、中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」での取材に対し、深く遺憾を表明した上で、「捜査に当たる際、捜査チームは終始、法律に基づいて公正な捜査を実施し、いかなる妨害も受けていない」とコメントした。人民網が報じた。

 コメントの全文は以下の通り。

 社会各界の「朱令令事件」に対する注目に感謝したい。同事件が解決されていないことに対しては、我々も遺憾を覚えている。また、朱さんやその家族が経験している苦痛も、我々は理解し、心を痛めている。

 清華大学化学部の女子学生だった朱さんは、1994年12月、体調を崩し入院。1995年4月28日に、猛毒のタリウム中毒と診断された。そのため、同大学の保衛部が同年5月5日、当局に通報。当局はすぐに、朱さんがタリウムを何者かによって摂取させられた事件と断定し、専門の捜査グループを立ち上げ法律に基づいて捜査を展開した。捜査グループは朱さんの普段の活動状況に基づいて、130人以上の関係者を対象に聞き取り調査を行ったほか、北京市でタリウムを使用している企業100社以上に対しても捜査を実施した。ただ、朱さんに中毒症状が出てから公安機関に通報があるまでに半年近くの時間があったほか、関係する場所には監視カメラなどの設備がなく、犯罪を実証する物証を発見できなかった。捜査員たちは最大限の努力を払い、当時あった各種刑事捜査対策を講じたが、容疑者を特定できる直接的な証拠発見には至らなかった。事実を根拠とし、法律を拠り所にするという精神に基づき、警察側は捜査状況を朱さんの家族に詳しく説明してきたほか、政府に対して学校や社会の関連の企業と協力し、朱さんに医療費援助や生活保障の支給を実施するよう申請した。

 捜査に当たる際、捜査チームは終始、法律に基づいて公正な捜査を実施し、いかなる妨害も受けていない。公安機関や捜査員は、すべての刑事事件、特に公民の命の安全が著しく脅かされた事件に対しては、職責を全うし、事件解決のため全力で捜査を実施している。そして、解決の望みが少しでもあり限り、我々は全力を尽くす。しかし、捜査が限られた条件下で行われているほか、事件の証拠がないという客観的な要素が重なり、事件解決には至っていない。このことについて、社会には理性的、かつ客観的な対応をし、捜査規律に理解を示し、公安機関が法律に基づいて捜査を進めていることを支持していただきたい。(編集KN)

 「人民網日本語版」2013年5月10日

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