中国18省市で最低賃金基準引き上げ
時給最高は北京と新疆 江蘇・四川・遼寧の3省では、7月1日より、最低賃金基準が引き上げられた。今年に入り現時点までに、中国で最低基準を引き上げた省(自治区・直轄市)は18に上った。中国新聞網が伝えた。
○18省(自治区・直轄市)で最低賃金基準引き上げ
江蘇省一類地区では、最低賃金基準が月1320元(約2万1400円)から1480元(約2万4千円)に引き上げられた。四川省の最低賃金基準は4ランクに分かれており、最高ランクでは月額1200元(約1万9400円)に引き上げられた。遼寧省一類地区の最低賃金基準は月額1100元(約1万7800円)から1300元(約2万1千円)に引き上げられた。
中国全国で、今年に入り最低賃金基準を引き上げたのは、上海、広東、天津、浙江、北京、山東、山西、河南、江西、広西、深セン、甘粛、陝西、貴州、新疆、江蘇、四川、遼寧の18省(自治区・直轄市)に上った。
地方別に最低賃金基準を見ると、全国で最低月給基準が最も高いのは上海で1620元(約2万6200円)、最低時給基準が最高は北京と新疆ウイグル自治区で、いずれも15.2元(約246円)だった。
○最低賃金基準、最低2年に1度は見直し要
これら18省(自治区・直轄市)以外に、安徽省も最低賃金基準を引き上げる。安徽省はすでに調整法案をマンパワー社会保障部(人社部)に提出済みで、審査・認可を待っている段階という。また、福建省も今年、時機を見計らって最低賃金基準を引き上げる方針。
中国「最低工資(賃金)規定」によると、最低賃金基準は、月あたりの最低賃金と時間あたりの最低基準を定めるのが一般的な方法。月給の最低基準はフルタイム(正規)労働者に、時給の最低基準はパートタイム(非正規)労働者に、それぞれ適用される。各地では、少なくとも2年に1度は最低賃金基準を見直さなければならない。
人社部の統計データによると、各地の最低賃金基準はここ数年、大幅に上昇している。2011年に最低賃金基準の見直しを行った省(自治区・直轄市)は24、平均上昇幅は22%。2012年には24省(自治区・直轄市)が調整し、平均上昇幅は20.2%に達した。
国務院が認可した「所得分配制度改革の深化に関する若干の意見」では、経済発展や物価変動などの状況に応じ、時機を見計らい最低賃金基準を引き上げ、2015年までに、全国ほとんどの地方の最低基準を、現地都市部で働く労働者従業員の平均賃金の40%以上とする目標が掲げられている。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年7月1日