元医大生の描くマンガが話題 ウサギは実は凶暴?
中国では6月7、8日に「全国大学統一入試」(通称、高考)が実施された。現在は受験生らが自分の進む大学や専攻学科を選択している時期だ。そんな中、中国のネット上では最近、医学専攻を卒業したあるネットユーザーが投稿したマンガが話題になっている。同ネットユーザーによると、「ウサギはかわいくて萌える小動物だと思っていたのに、実験室でそのイメージが崩れた」という。実験に参加したことのない人にとっては、想像しにくい訴えかもしれないが、イラストからは、同ネットユーザーの気持ちがよく伝わって来る。ほかのネットユーザーからは、「医学専攻の実験室はこんなにアグレッシブなのか。イラストの表情は現場の様子を生き生きと描写している」と絶賛する声が上がっている。あなたが専攻する学科はなんだろう?自分なりのスタイルで自分の学科を描写してみてはいかがだろうか?楊子晩報が報じた。
医学を専攻学科とする学生なら、小動物を利用した実験に参加したことがあるだろう。こうした実験が同ネットユーザーのウサギに対する見方を変えてしまったようだ。同ネットユーザーのイラストからは、さまざまなハプニングに伴う、心境の変化がうかがえる。「子供のころ、ウサギというとかわいくて弱い小動物という印象だった。ところが、実験の授業の時は、全く違う」という。マンガの中で、主人公は教師に「どうしてこのウサギはほかのウサギと違うのか?」と聞いており、この質問が多くのネットユーザーの共鳴を呼んでいる。
マンガによると、主人公は実験の過程で、ウサギに鋭い歯で腕を噛まれ、勢いある後ろ足で顔を蹴られている。ウサギはかなり力が強く、一緒に実験をしていたクラスメートと共にウサギを「制圧」し、数人で抑え込んで麻酔を打たなければならないほどだ。これほどの状況にもかかわらず、ウサギは決してあきらめることなく、「俺は絶対負けることも、倒れることもない」と言わんばかりに暴れている。最終的に、同ネットユーザーは体中に傷を負い、さらにおしっこをかけられ、「私の子供の頃の思い出を返して」と涙を流している。
同ネットユーザーは最終的に、「ウサギに子供の頃のイメージを崩された。ウサギは萌える対象ではなくなった」との結論を下している。マンガでは、主人公の表情などが誇張した表現されているものの、セリフに若者受けするおもしろい表現が使われ、ネットユーザーの間で人気を博している。
筆者が1日、連絡を試みたところ、同ネットユーザーは四川省成都市出身の蘭さん(36)であることが分かった。蘭さんは、「卒業して10年になるが、実験の情況を思い出すたびに、記憶が鮮明に蘇る。なぜなら、子供の頃のウサギのイメージが崩されたのだから」とし、「小動物が大好き。でも、医学を専攻すると、必ず実験をしなければならない。実験に使われる小動物がかわいそうでたまらない。でも、当時はクラスのみんなが真剣に授業を聞いていたので、気が散ることはなかった」と語った。そして、「卒業後は医療関係の仕事はしておらず、マンガは実習を受けていたころのことや同級生が語る経験に基づいて描いた」という。またマンガを描いたきっかけは、「このような形で自分の生活を描いてみたかった」ためだという。 (編集KN)
「人民網日本語版」2013年7月2日