中国の新郎新婦 新聞広告で結婚を報告
高級車がずらりと連なり、豪華な披露宴を開き、有名人が司会進行役になる--毎年9月と10月の結婚シーズンになると、豪華な結婚式に関する噂が伝わる。そんな中、河南省鄭州市のある若い夫婦は新聞にイラスト入りの結婚広告を掲載することで、伝統的な結婚式の代わりとした。このシンプルでユニークなアイディアは、人々の注目を集めた。新華社が伝えた。
新聞を広げると、一面広告に「私たちの物語」と題されたマンガが掲載されており、人目を引いた。主人公は寄り添う若い男女で、彼らは鄭州市、ソウル、シカゴ、ワシントンなどの都市を訪れる。どの都市の旅行も、楽しくロマンあふれるものだ。広告の下の方には、「蘇剛&楊陽 永遠に変わらぬ気持ち」と記され、その両側には「古い習慣を改め、文明的に結婚し、浪費をしない」、「親戚友人に広く伝える、一枚の紙が永遠の歴史を留める」と書かれている。これは結婚報告の広告だったのだ。
記者はマンガに登場する主人公を探し当てた。新郎の蘇剛さんは南京市出身で、米国で博士課程を修了後、母校で教員を務めている。新婦の楊陽さんは鄭州市出身で、現在は韓国で働いている。二人はどちらも80年代生まれだ。蘇さんは、「2008年に米国で知り合ってから、二人は今まで4カ国を訪れた。マンガで記録されているのは、二人のロマンあふれる旅だ」と語った。広告のシーンはいずれも蘇さんが記憶を頼りに描き出したもので、「どの絵にも旅行中の物語が含まれる。これは私たちが共に楽しんだ時間に関する記憶だ」という。
妻の楊さんは、「当時結婚について相談した際に、二人とも中国式の大げさな結婚に反対だった。今や多くの結婚式は儀式化しており、脚本がみな同じで、役者が違うだけでセリフは似通っている。また私たちは帰国するだけでも大変で、結婚式を開けば両親が大忙しになるため、シンプル重視を決めた」と話した。