中国、私営企業は豪華歳末イベント　国有企業はうらやましい！？

　今年もまた歳末イベントの時期がやって来た。筆者の取材によると、広東省広州市の各国有企業や政府機関の多くが歳末イベントを計画していないのに対し、外資系企業や景気のいい地元の私営企業、新興業界などは、盛大さを競うような、多彩な歳末イベントを計画している。広州日報が報じた。

政府、国有企業は歳末イベントなし

　習近平国家主席が昨年12月、8項目にわたる贅沢禁止令「八項規定」を打ち出したため、各国有企業や政府の各部門にとって、「歳末イベント」は「縁のない話」となってしまった。ある電力企業の責任者である陸さんは、「どこの国有企業に聞いても、去年から歳末イベントをやめたから今年ももちろんないと答えるだろう。これまでは毎年、豪華な歳末イベントを行っていた。少なくとも、食事をしながら、出し物を見たり、抽選会を行ったりしていた。でも、今年は何もない」と語る。

クルーザーで豪華パーティ

　現地の私営企業、特にファッション業界は、海上パーティや孤島でのイベントなど、さまざまな個性的な歳末イベントを計画しているようだ。

　皮製品を取り扱っているある企業は最近、広州市を流れる珠江に浮かぶクルーザーでパーティを開催した。シャンパンとクラッカーの音でパーティが始まり、従来の開会の言葉も、出港セレモニーに変わった。同社で管理職を務めるあるスタッフは「風が強くて、ちょっと寒かった。でも、船の上は気持ちよかった。このような歳末イベントが好き」とし、マジックショーやバイオリンの演奏、花火など、見所満載の同イベントを楽しんだ。

賞品にBMW、気前のいい会社

　あるネットユーザーがネット上の掲示板で、「うちの歳末イベントの大賞はナンバープレート付きのBMW。当たる確率は12分の1」と自慢すると、別のネットユーザーも、「うちの歳末イベントはもう終わった。アップル社のパソコン 7台とiPhone5が12台、iPad miniが40台、小米製の携帯20台、数千元（1千元=約1万7千円）の旅行券、有給休暇券、遅刻しても給料を引かれない遅刻券などいろんな商品があった。いい会社、いい社長」と自慢した。これらの投稿に、ネットユーザーらは「そんなに気前のいい会社があるとは。紹介して！！」と声を上げている。

仕事着のまま歳末イベント！？

　中には、オリジナルティを出すため、少女風などの服を着て歳末イベントを開催する会社まであるようだ。しかし、仕事の制服を着て歳末イベントに参加するという会社もあるのには驚かされる。あるネットユーザーが「所属しているのが研究開発部門で、毎日実験室にこもっている。うちの上司が突然、自分が買っておくから、同僚みんなで実験用の白い服を着てクリスマスイベントに行こうと言い出した」とこぼしているのだ。

歳末イベントで合コン

　このほか、従業員に細心の気配りをし、物でもお金でもなく、「人」をプレゼントする会社まであるという。歳末イベントで合コンを行うのだ。あるネットユーザーは、「歳末イベントで、お見合いイベントをやったところはある？こういう企業こそ、社員が本当に求めるものを分かってる。いいね！」と投稿している。また、歳末イベントのテーマを「合コン」にしているある婚活サイトの責任者は、「普段は他の人に恋人を紹介してばかりだから、年末には従業員をねぎらわなくてはならない」と述べている。（編集KN）

　「人民網日本語版」2013年12月17日