金融市場の変動を招いたのは5つの原因 人民銀 (2)
▽市場の変動招いた5つの原因
最近の市場の流動性に影響を与える主な要因は5つある。
第一に、貸出が急速に伸びていることだ。6月には商業銀行が半期の中間決算と報告を行わなければならないため、期末をにらんだ水増し傾向が顕著だ。だが最近の貸出の急速な伸びと貸出構造における手形の大幅な増加は、銀行自身の流動性に圧力を与えている。
第二に、企業が所得税を集中的に納付したことだ。5月末と先週は重要な納税期間であり、政府預金が増加して銀行システムの流動性が減少した。
第三に、端午節(旧暦5月5日の祝日。今年は6月12日)の連休前に現金需要が増加し、銀行システムの流動性に一定の影響が出たと考えられることだ。
第四に、外国為替市場の変化だ。国家外匯管理局がこのほど「外貨資金の流入の管理強化に関わる問題に関する通知」をうち出したため、外貨建て貸出が多い商業銀行は外貨の購入が必要になり、人民元の流動性を多く使用した。また銀行の外貨購入が多かったことが外国為替市場の需要を喚起し、外為市場で需給が相対的にバランスを保っており、人民銀が外貨を購入して流動性を注入するための要因が減少した。
第五に、法定の準備金を追加納付したことだ。規定によると、毎月5日は準備率を検討する日になっている。検討を受けて、金融機関は前月末の一般の預金残高に基づく準備金を満額納付しなければならない。今年5月末には金融機関の預金が大幅に増加し、5月31日には一般の預金が同20日に比べて約1兆4千億元増加し、金融機関は法定準備金の追加納付を受けて流動性の一部を凍結した。6月に入ると、金融機関の貸出は大幅に増加し、増加のペースも急速で、6月末には預金の水増し現象が起こるものと予想される。こうした流れは、金融機関が追加納付した準備金による資金の圧力を一層増大させることが確実だ。
さまざまな要因が重なり合った影響により、最近の金融市場に金利の上昇や変動が現れたのだといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年6月27日