金融市場の変動を招いたのは5つの原因 人民銀
最近、中国の銀行間取引金利の水準が大幅に上昇し、社会各方面は金融市場の運営状況に対し高い関心を寄せている。新華網が伝えた。
現在、市場の流動性はどのような状況だろうか。中国人民銀行(中央銀行)は今後、市場の流動性をどのように調整するだろうか。市場が関心を寄せるこうした問題について、人民銀関連部門の責任者が25日、取材に応える中で次のように述べた。
▽流動性の総量は不足していない
現在、中国の経済・金融の運営状況は全体として安定し、物価情勢も基本的に安定している。1-5月には貸出と社会融資総量が急速に増加した。5月末現在の金融機関の預金準備率は1.7%で、6月21日までに全金融機関の準備金は約1兆5千億元に達した。
普通の状況であれば、全金融機関の準備金は6千億-7千億元前後もあれば通常の支払い・決済ニーズに対応できる。1兆元前後なら十分だ。よって全体として言えるのは、現在は流動性が総量として不足してはいないということだ。
▽中央銀行はすでに流動性支援を提供
金融市場の安定した運営を維持するため、このほど人民銀はマクロ面での慎重な要求に合致した金融機関を対象として流動性支援を与えており、流動性が十分にある一部の銀行はすでに安定装置としての役割を発揮して市場に資金を流しており、金融市場では金利が安定に向かっている。時間的な要因と情緒的な要因が解消するのに伴い、金利が変動し流動性が不足する状態は徐々に緩和されるものと予想される。
人民銀は今後も引き続き緩やかな金融政策を実施していく。それと同時に、市場の流動性の実情に合わせて、公開の市場操作、再融資、再割引、短期流動性オペ(SLO)、短期流動性ファシリティ(SLF)などのイノベーションツールを積極的に組み合わせて運用し、銀行システムの流動性を適切に調整し、短期的な異常な変動を抑制し、市場の観測を安定させ、金融市場の安定を維持し、金融市場の安定的な運営と経済構造の調整、モデル転換とグレードアップに向けた良好な金融環境を創出する必要がある。