世界の製造業の雲行きは? 米日は明暗分ける (3)
市場関係者が強調したところによると、最近の一連のデータから製造業が回復傾向にあることがわかる。ブルームバーグ社が紹介した元ゴールドマン・サックスのエコノミストの大久保卓治氏の話では、最近のデータは喜ばしいものだが、企業の管理職はデータをずっと好転させ続けることはできないとわかっているという。
▽アジア諸国 製造業の活動が鈍化
1日に発表されたデータをみると、日本を除くアジア諸国は6月の製造業活動のデータから楽観できない情況にあることがわかる。一部の国では製造業の活動が鈍化し、衰退に陥っているところもある。ここから今後数カ月間は経済成長が落ち込むとみられ、年度末頃に西側諸国が経済復興を果たし、それによって後押しされるまで回復は難しいと考えられる。
中国の政府発表のPMIデータは5月の50.8%から6月は50.1%に上昇し、縮小と拡大のボーダーで拡大側をかろうじて維持しているが、各種の指標から経済の低迷ぶりがうかがえる。香港上海銀行(HSBC)発表のPMIデータは49.2%から48.2%に低下して中国の製造業の活動が縮小傾向にあることを示し、中国製造業に警鐘を鳴らしている。
中国だけでなく、韓国も5カ月ぶりに縮小傾向を示し、PMIは49.4%となった。輸出も4カ月ぶりに減少している。台湾地区のHSBC発表のPMIは2カ月連続で縮小傾向を示し、49.5%となった。ベトナムのPMIは大幅に低下して歴代ワースト3位になった。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年7月4日