アップル「iWatch」中国での商標登録は困難? (2)
アップルはどうするだろうか。
アップルの製品が中国に進出するとき、これまでもしばしば商標の問題にぶつかってきた。多機能携帯電話(スマートフォン)の「iPhone」(アイフォーン)もしかり、タブレットPC「iPad」(アイパッド)もしかりだ。最終的にアップルはいつも高額の「通行料」を支払ってきた。
中国企業の漢王科技は2004年に「i-Phone」を登録し、利用範囲を固定電話とした。09年7月、アップルは漢王と「i-Phone」商標の譲渡合意を取り結び、人民元で2490万元を支払った。
10年にiPadが中国に進出すると、台湾企業の唯冠科技がiPadの商標は自分たちにあるとメディアに発表し、両社の間で絶え間ない紛争が始まった。幸いなことに、唯冠の経営状態が思わしくなく、商標を早急に売却して現金に替える必要ができたため、数々の争いを経て、最終的にアップルが唯冠へ6千万ドルを支払うことで決着した。12年のことだった。
情報技術(IT)分野の于国富シニア弁護士は次のように話す。
アップルにはおよそ3つの解決方法がある。一つ目は、アップルが相手側の商標権者の商標の取り消しを申請するというものだ。中国の法律の規定に基づけば、3年間使用していない商標は取り消しの申請が可能だからで、かつて唯冠とiPadの商標を争った時にも、この方法が用いられた。ただ唯冠側が過去3年以内にiPad商標を使用したことを証明したから、取り消しには至らなかった。
二つ目は、話し合いだ。取り消しがかなわなければ商標権者と譲渡あるいは使用許可について話し合うしかない。話し合いがまとまらなければ、アップルはiWatchの名称を放棄するか、大陸部市場を放棄するしかない。
だがこれまでの例から考えて、アップルが最も採用する可能性があるのは三つ目の方法だ。金に飽かせて商標権を買い取るという方法だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年7月4日