日本経済が回復軌道に乗るためには改革と革新が必要だ。安倍首相の3本目の矢は、女性就業支援、特別区の設立、電子商取引の支援といった措置により症状の原因に命中したが、「ドリルのように既得権益者の殻を破り、日本の経済成長の障害を取り除く」という目標には、この1年余りの間に何の進展もない。力強い改革措置のほぼすべてが、例外なく国内の圧力により頓挫した。しかも、日本は経済改革の強い意志を持たない。
全体的に見て、1年余りに渡り実施されてきたアベノミクスは、基盤強化の効果を発揮しておらず、急場しのぎの策に全力を注いでおり、経済リスクが蓄積され続けている。日本の「国の借金」は2013年末時点で1000兆円を超え、国内総生産の240%に近づいている。これはギリシャの債務危機発生時の水準の2倍に達する。日本の昨年の経常収支は3年連続で最低記録を更新し、第4四半期には初めて赤字を計上した。安倍政権は今年4月より消費税率を3%引き上げ、内需をさらに落ち込ませることになる。
安倍内閣は刺激策を最後まで進める姿勢を示しているが、これを継続することは不可能だ。日本経済の成長が止まれば、投資家は安倍首相の債務問題解決に自信を失い、債務危機を引き起こすだろう。これは世界の経済回復の重大なリスクとなる。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年4月14日