日系車に回復傾向も「急速な回復は非現実的」
最近、一部の日系自動車の販売台数が大幅に回復しているという報道が相次いでみられるようになった。あるメディアなどは、トヨタとホンダの国内合弁企業は2交代制を復活させたと伝えている。「工人日報」が伝えた。
だが中国汽車(自動車)流通協会有形自動車市場分科会の蘇暉常務副理事長は取材に応える中で、こうした報道は雲をつかむような頼りないものだとし、「一部のメディア関係者がどこかの日系自動車メーカーの広報担当者からデータの話を聞き、すぐに信じ込んで報道したのだと思われるが、実際の状況はこんなものではない、現在の中日関係から考えて、日系車の販売台数を中国市場で急速に回復させようと考えるのは現実的でない」と話す。
2012年8月、釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題の影響により、日系車の中国での販売が急速に落ち込んだ。9月には前年比40.8%減少し、10月はさらに状況が悪化して同59.41%減少し、わずか9万8900台にとどまった。その後、釣魚島問題の拡大傾向がやんだため、11月には回復の兆しをみせたが、それでも同30%の減少となった。
12月も減少幅は大きかった。トヨタの販売台数は6万3300台で同19.2%減少した。11月は同22%減少、10月は同44%減少、9月は同約50%減少した。またニッサンの12月の新車販売台数は同24%減少して約9万4千台にとどまった。
蘇常務副理事長によると、日系車の中国での販売台数は緩和としか形容できず、回復にはまだ相当の距離があるという。