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円安は日本経済を押し上げるか

 安倍政権の強い勢いと圧力を前に、独立性を守ろうとしていた日本銀行はついに「屈服」した。今年初の金融政策決定会合で、日銀は無担保コールレートを0-0.1%で維持することのほか、インフレ目標を1%から2%に引き上げることを初めて明確にした。また、期限を設けずに国債などを買い続ける無期限緩和を2014年に導入する方針を表明した。これによって20年近くで最大の量的緩和の扉が開かれた。

 日銀は2012年以来、すでに5回量的緩和を実施し、資産買入等の基金はすでに101兆円という空前の規模になっている。このため日銀が金融政策の「水門」を完全に開いた今、国際世論からの非難の声も当然小さくはない。だが翻って現実を見ると、「全世界の中央銀行の中央銀行」と称される米連邦準備制度理事会(FRB)はQE1からQE4まで量的緩和ツールの使用を隠し立てしていないし、欧州中央銀行(ECB)もLTROからSMP、そしてOMTと量的緩和を一歩一歩進めている。欧米は危機から脱して景気を刺激するためにしたい放題のことをしていいのに、日本が20年の長きにおよぶデフレから脱するために自分のやり方を通しては、なぜいけないのか?したがって、無制限の量的緩和を力強く推し進める安倍政権は、国際世論を前にしても全く堂々としていられる。無制限の量的緩和によって市場に潤沢な流動性をもたらし、円安へ誘導して輸出を刺激することが日本政府の最重要政策の1つだ。サブプライム危機以降、円高は30%も進行した。この影響で日本の貿易は2012年に6兆9200億円もの記録的赤字を計上した。貿易赤字は2年連続でもあった。国内市場が小さく、主に輸出に依存している日本にとって、こうした結果が破滅的なものであることは間違いない。このため日本政府は円安への転換を望んでいる。

 円高による輸出の持続的衰退と比べ、日本政府にとって長期デフレは最も頭の痛い経済問題だ。このため日本政府はマネーサプライを増やすことで国内の物価上昇を刺激するとともに、インフレ期待の高まりによって国内の消費市場を刺激することを望んでいる。日本政府は、圧倒的多数の人がすでにインフレを予想しており、しかもインフレ期待の高まりの下での人々の消費行動には伝染性があるため、消費者は将来の物価リスクを回避するために必然的に消費を行い、企業の在庫減少を促すと同時に、物価上昇の力を借りて企業の利益を増やすことができると考えている。

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