フォーブス:7年以内に中国が世界最大の高級車市場に
米誌フォーブスは1日、今後7年以内に中国が米国を追い抜いて世界最大の高級車市場になると報じた。中国はすでに2009年に自動車販売台数で米国を追い抜いた。経済協力開発機構(OECD)は中国が2016年に米国を追い抜いて世界最大の経済大国になると予測する。こうした予測に疑問を呈する人はほとんどいない。中国の巨大な人口規模と急速に発展する経済を考えれば、中国が米国を追い抜くのは時間の問題に過ぎない。中国経済網が伝えた。
マッキンゼー・アンド・カンパニーに22年間務める自動車業界研究員、Hans Werner Kaas氏は「中国では高級車販売台数が急速に伸びているが、中国市場の高級車と米国市場の高級車は異なる。米国では装備の整ったフォード・エクスプローラーを持っていれば、高級車を持っていると見なされる。だが中国では高級車は基本的にドイツ車と同義語だ。多くの中国人にとって高級車とはベンツ、BMW、アウディのみを指す」。
現在、中国市場に占める高級車の割合は約9%だが、米国では約14%に達する。マッキンゼー・アンド・カンパニーの定義では、高級車とは20万元(約300万円)以上の価格の自動車を指す。この価格帯の自動車は装備や必要な機能が基本的に揃っている。マッキンゼー・アンド・カンパニーの予測では、2020年には中国の高級車販売台数が300万台に達する一方で、米国は230万台となる。今後7年間に中国の高級車販売台数は年平均12%増加し、市場全体の平均の年7%を上回る。
フォーブスは中国高級車市場の急速な成長を後押ししている主要な要因として、若い世代の可処分所得の増加を挙げた。「中国の一人っ子世代はすでに結婚し、仕事を持つ年齢に入っている。彼らはより多くのチャンスを享受するだけでなく、親から多額の財産を継承する可能性がある。この世代の若者はまだ一家を養う圧力がないため、消費力が非常に強い」と指摘された。
可処分所得の大幅な増加に伴い、多くの若者が現在所有する米国で最も人気のビュイックを手放し、よりハイクラスのドイツ車に買いかえ始めている。中国市場のこの変化は、世界の自動車メーカーにとって重要な意味を持つ。欧米の高級車市場が低迷を続ける中、米国、日本、ドイツの自動車メーカーは中国の需要を考慮し、中国の消費者の趣味や好みを念頭に、より特色ある高級車を開発・製造する必要がある。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年4月3日