下半期の中国経済 安定的な基調が必要=財政部副部長
18日に開かれた2013年世界CFO指導者フォーラムの会場で、中国財政部(財務省)の朱光耀副部長は現在の世界経済・金融情勢、複雑で変化の激しい情勢下における中国経済の動向と直面する課題について分析した。2013年の中国経済発展の外部環境は極めて複雑・不確定で、下半期はさらなる深刻化が予想されるが、これには下記の3つの理由がある。経済日報が伝えた。
(一)米国経済の回復と安定強化に伴い、米連邦準備制度理事会は量的緩和策を終了に向かわせることを発表した。しかし米国が完全に量的緩和策を終了させたとしても、その金利は依然として極端に低い水準が保たれ、超量的緩和策が長期間延長されるため、世界経済・金融市場の反応を見守る必要がある。
(二)一連の金融引き締め策の実施後、欧州債務危機が最も危険な時期を乗り切ったが、その危機は完全に終了したわけではない。金融引き締め策は欧州の競争力を損ねており、ユーロ圏は危機対応のために大きな代価を支払い、経済が数四半期に渡り衰退している。債務危機の影響は、2013年・2014年のユーロ圏経済に軽視できない影響をもたらす。
(三)国際通貨基金(IMF)はこのほど、世界の通年の経済成長率の予想値を3.1%に下方修正した。その主因は、新興国市場の経済が課題に直面したことだ。一部の重要市場は財政・国際収支のダブル赤字に陥る可能性があり、特に警戒が必要だ。新興国は課題、特に成長・構造調整の課題に対応する際に、マクロ政策の選択で慎重になるべきだ。