帝人、中国で繊維リサイクル 古着を化学分解し新品に
【生田大介】帝人は、中国でポリエステル繊維のリサイクル事業に乗り出す。世界で初めて同社が確立したという「ケミカルリサイクル」技術を活用。古着や縫製工場などから出る繊維くずを現地で集め、新品同様の繊維に戻す。環境意識が高まりつつある繊維大国の中国では、「エコ繊維」の需要も高いと見込んでいる。
繊維や建設などの事業を幅広く手がける精工控股集団(浙江省紹興市)と合弁で、近くリサイクル繊維工場を新設する。投資額は約60億円で、2013年度末に稼働。年間2万トンを生産し、売上高100億円を見込む。
リサイクル繊維としては、ペットボトルなどを溶かした後、繊維状にする「マテリアルリサイクル」が普及している。だが、染料や不純物を除くのが難しく、色々な繊維が混じる衣類などはリサイクルしにくい。品質もリサイクルするたびに落ちる欠点がある。
asahi.com 2012年12月2日
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