スパコンの計算速度 国家の総合的実力を反映 (2)
中国国家スパコン天津センターの報告によると、天河1号により産業グレードアップを促した多くの顧客は、間もなくさらに高い要求を出した。天河2号の登場により、大規模石油調査データの処理速度が10倍以上になり、気候の歴史的変化のシミュレーションが2000年前から2万年以上前に遡れるようになった。
2011-2012年にかけ、日本の「京」、米国の「セコイア」、「タイタン」が天河1号の計算速度を追い抜いた。
中国国防科学技術大学の王建偉・政治委員は、「計算速度の競争は、国家の総合的実力の競争だ」と指摘した。
「CPU+GPUのヘテロジニアス(異種混合)構造」は、天河1号の独創的な技術路線だ。この構造は2年余りの期間を経て、省エネ・低コスト・高集約度などの特長により、世界の主流となった。これを基礎とした上で、科学研究者はイノベーションの新たな一歩を踏み出し、天河2号に向け「新型異種混合・多態性構造」を開発。天河2号の計算速度を大幅に引き上げ、応用範囲を科学計算からビッグデータ処理などの各分野まで拡大した。米国・ドイツ・日本などの科学者は、天河が世界スパコン構造の発展の流れを再びリードすると予想した。
天河2号のさまざまな独創的な技術が、世界の注目を集めている。高速ネットワークシステム性能は、世界の商用ネットワークシステムの2倍に達する。「飛騰1500」CPUは、高安全性・高スループットのサーバーを構築する。高密度・高精度組立構造により、天河2号は天河1号と同面積で11.6倍の性能を実現する。
天河2号の廖湘科総設計士は、「『中国技術』は世界の京級スパコン水準を新たな高みに引き上げ、国産スパコンの自主制御能力を大幅に高めた」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年6月24日