中国の4G標準TD-LTE、なぜ成功できたのか (2)
陳副総裁は4Gの利点について、「4Gと3Gは、高速道路と一般道に例えられる。4Gの通信速度は3Gの10-100倍で、複数のプログラムの同時使用やHDビデオ通信が実現可能だ。また速度が向上したことで、これまでに帯域幅の制限で開発が中止されていたアプリなど、新たなアプリを推進することができる」と紹介する。さらにMIMO(マルチアンテナ)、分散型アンテナ、干渉調整・リソーススケジューリングといった技術を採用しているため、4Gはエネルギー消費量も低い。下げ幅は使用環境、ユーザー数、トラフィック負荷量によるという。
中国の4G標準の利点とは?陳副総裁は、「もう1つの国際標準であるFDD-LTEと比べ、TD-LTEは上下非対称な帯域での運用が可能、周波数割当が柔軟、周波数利用効率が高い、非対称なモバイルインターネットでの利用に適しているといったメリットがある。またTD-LTEシステムは、モバイル通信システムの独立したネットワークに対応しており、完備された産業チェーンを有する。中でも非対称トラフィックに対応している点は中国独自の技術だ」と語る。
今年、TD-LTEの試験範囲は150都市に拡大する予定だ。陳副総裁によると、TD-LTEが全面的に普及するのは1-2年後になるという。「数十億元を投じた開発により、1兆元規模のモバイル通信産業がけん引されるかもしれない。TD-LTEが4Gの国際標準となったことで、『メイド・イン・チャイナ』の実力が示された」。(編集SN)
*◆は馬へんに華
「人民網日本語版」2013年2月4日