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人工太陽 クリーンエネルギー革命を巻き起こす

 中国科学院プラズマ物理研究所が自主開発した、東方超環(EAST)超電導トカマク実験装置(俗称「人工太陽」)は現在、技術改造を実施している。同装置は中心温度が摂氏2000万度以上の実験環境を400秒に渡り維持できる、世界唯一の超電導トカマク核融合実験装置だ。現在実施されている改造により、この「人工太陽」の中心温度が1億度を1000秒持続できるようにし、1億度以上の高温状態のプラズマ連続活動という世界的な難題を解決することで、中国が参加している国際提携プロジェクト「国際熱核融合実験炉(ITER)」の400秒長パルス実験に向け基礎を固める。人民日報海外版が伝えた。

 ITERは「人工太陽計画」とも呼ばれ、EU、中国、米国、日本、韓国、ロシア、インドが共同参加している。その目的は高温状態における水素の同位体による核融合で、より多くのエネルギーを獲得することだ。その原理は太陽の発光・発熱に近く、1億度以上の超高温条件下で、重水素・トリチウムの熱核反応により核エネルギーを引き出す。その燃料となる重水素とトリチウムは海水から抽出でき、熱核反応は温室効果ガスと核廃棄物を排出しない。原料が枯渇せず、環境を損ねることもないため、同プロジェクトは未来のエネルギー問題を解決すると期待されている。

 一つの装置を作り、熱核反応を制御することにより尽きることのないエネルギーを獲得する。これは人類が自ら作った一つの、もしくは複数の小さな太陽に相当し、核融合により絶えずエネルギーを生成できる。

 同装置の中心部分は、高さ11メートル、直径8メートル、重さ400トンに達する。世界初の超電導非円形断面核融合実験装置であり、超高温・超低温・超大電流・超強力磁場・超高真空という5つの極限を集約化した。同装置の設計から建設に至る全体的な自主開発率は90%以上に達し、独自の知的財産権を持つ68件の技術・成果を手にした。中国はITER計画に参加する7カ国の中で、調達任務の進捗状況でトップとなっている。

 改造中の中国の「人工太陽」は、次なる物理実験の準備を進める。また、スパコン「π」システムが上海交通大学で稼働を開始し、「人工太陽」の慣性閉じ込め核融合などの高度な科学研究を支援する。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年11月28日

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