嫦娥3号 打上げから月面着陸までの13日間を追う
中国国家国防科技工業局が発表した動画で明らかになったところによると、2日1時30分の打上げから、月の虹の入り江地区への軟着陸まで、月探査機「嫦娥3号」の旅は13日間に達する。北京青年報が伝えた。
この旅について、北京大学地球・空間科学学院教授、中国空間科学学会空間探測専門委員会副主任の焦維新氏が本誌の取材に応じ、分析を行った。
◆第1段階:5日間の飛行
2日1時30分、嫦娥3号を搭載した長征3号乙遥二十三ロケットが、西昌衛星打上げセンターから打上げられた。嫦娥3号はロケットによって、近地点200キロ、遠地点約38万キロの地球から月に向かう遷移軌道に入った。飛行時間は約5日間で、その間に2−3回の修正を行う。
焦氏は、「嫦娥3号の今回の月に向けた飛行は、嫦娥2号よりやや長くなる。これは飛行時間と距離が長いルートを選択したためだが、このホーマン遷移軌道はエネルギーを節約できる」と説明した。
◆第2段階:円軌道で月を4日間周回
月に接近すると、100×100キロの円軌道に入り、4日間の飛行を経て、時期を見計らい軌道を変更する。
焦氏は、「この4日間で月に対する科学観測が可能で、この機会を利用し多くのデータを獲得し、最後の着陸地点の確定に備えることができる」と説明した。