サッカーの女子ワールドカップ(W杯)予選を兼ねたAFC女子アジアカップは北京時間19日、1次リーグB組最終戦が行われ、中国と韓国が0-0で引き分けた。得失点差により中国はB組2位通過でベスト4に残ったが、チーム全体のプレイスタイルは2年前に比べかなり成熟している。中国青年報が伝えた。
中国女子サッカーの郝偉監督は試合後、次のように語った。「中韓の実力差は均衡している。我々は試合前にフリーキックやクロスから得点するチャンスを創れることを強調して伝えた。しかし、決定力に欠けていた。予選を通過し、ワールドカップの出場資格を獲得することが我々の第一の目標だ。続く目標は、決勝に進むこと」。
しかし、決勝に進むには、中国は22日の日本との対戦で勝たなければならない。
実のところ、現在中国女子サッカーがアジアで最も見習うべき相手は日本だ。10年前はアジアの2流だった日本だが、2006年のAFCアジアカップやアジア競技大会の重要な試合で2度も中国を撃破した。そしてこの後、日本女子サッカーは大躍進を遂げていく。2008年の北京五輪では、日本は中国を破り、ベスト4入りを決めた。また、2011年に日本はワールドカップで優勝を飾り、チーム全体の士気や状態はピークを迎えた。さらに中国女子サッカー界の関係者を驚嘆させたのは、日本がその後も世界の強豪チームとしての水準を保ち続けていることだ。2012年のロンドン五輪では、決勝で米国に敗退こそしたが、日本は全試合を通じて積極的に攻撃を仕掛け、米国チームでさえ積極性が及ばなかったと自省するほどだった。
進化し続けるところが、日本の恐ろしいところであり、またこの欠如こそが中国がアジアトップの地位から世界ランキング16位にまで落ちてしまった最大の理由でもある。今年4月に行われた女子サッカーU17のワールドカップで、中国は予選突破できなかった。一方の日本は破竹の勢いで勝ち進み、決勝戦でスペインに完勝し、再びワールドカップで優勝を飾った。専門家は、「日本の女子サッカーの成功は、男子サッカーとは大きく異なる。日本女子サッカーはプロリーグ・システムがあまり完備されていない。代表チームのほとんどの選手はフルタイムのプロサッカー選手ではなく、サッカーだけで生活していける選手はごくわずかのスター級選手のみだ。しかし、クラブチームで仕事と両立させながらサッカーをしている選手たちの水準は非常に高い。これは、学校でサッカーの基礎訓練を受けてきた恩恵だ。ある意味では、大学の女子サッカーリーグこそが職業リーグに取って代わるもので、その効果も逆に高い」と語る。
中国サッカー女子が日本サッカー女子の発展速度に追いつこうとするのなら、単にプロ化してトレーニングするだけでは足りない。もしサッカーを中国の女子たちが進んでやりたいと思うスポーツにさせたいのならば、やはり学校サッカーを発展させることが有効な対策となるだろう。(編集MZ)
「人民網日本語版」2014年5月20日