「国美」の担当者によると、インターネット消費は消費体験の面で劣っており、オンライン購入で届いた商品がサイトの写真や説明と食い違っていたりする場合がよく見られる。家電小売の分野とりわけ大型家電では、商品やサービスが約定と合致しないという消費者の苦情が特に頻繁に起こっている。オンラインで特売されている家電商品は、オフラインで売れないものだったり、流行をすぎた旧型の商品だったりする。メーカーは、オンラインの消費者の低価格を好む傾向を利用し、特価でこうした商品を売り払う。
▽頻繁な「行事作り」は消費疲労につながる
ネット通販が「行事作り」を繰り返していることについて、中国電子商取引研究センターネットワーク販売部の莫岱青部長は、オンラインとオフラインの消費が6月からオフシーズンに入ることが原因の一つだと指摘する。ネット通販が「行事」を作り出す目的は、ユーザーの注目を引き付け、消費への欲求を引き出し、オフシーズンが始まる前に一稼ぎすることにある。とりわけモバイルインターネットという新市場を前に、各販売サイトは、市場シェアやユーザー、アクセス数の争奪に必死となっている。もしも売り手が販促時の消費者の体験を重視しなければ、「消費疲労」を形成し、業界全体に対する消費者の信頼を損なうことになる。
ネット通販企業間の価格合戦について、専門家は、ほとんどすべてのネット通販企業が損失を出し、うまく収益を上げられていないと指摘する。ネット通販が行事にかこつけて派手な販促合戦を行った結果が「ネタ」で終わってしまうのはいただけない。目先の利益にとらわれたネット通販が「行事作り」合戦に負け続ければ、いつかは市場のシャッフルによって主流市場から追い出されてしまうことになりかねない。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年6月19日