クリーン、高効率、安価といった特長を持つ太陽熱温水器は現在、中国の農村部、特に低層建築物で急速に普及している。しかしながら伝統的な太陽熱温水器は黒くて重たいデザインのため、都市部の高層マンションでは受けが悪い。北京景山学校で学ぶ高校3年生の陳禹澄さんは、そんな太陽熱温水器のデザインを改善し、「建築一体化ステルス高効率太陽熱温水器」を開発した。デザイン性に優れ高効率なほか、自宅のベランダに自ら取り付けることができる。北京晩報が伝えた。
陳さんは、太陽熱温水器の装置の色や模様を建築物と同じくすることで、建築物の外壁と完全に融合させ、ステルス効果を実現した。
陳さんによると、太陽熱温水器の材料には、光吸収率が95%に達するブラッククロムが使用されている。これは太陽熱温水器とパイプをつなぐ理想的な材料だ。しかし、ブラッククロムは色が単一的で、そのため伝統的な装置はどれも黒い色をしている。陳さんはブラッククロムのフィンを曲面に加工し、片側で太陽光を吸収し、もう片側を壁と同じ色に塗ることで、ステルス効果を実現した。平面と比べ、曲面のデザインの方が見えにくく、かつ太陽の動きの変化にも合致し、熱吸収率が最大限に引き上げられるという。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年9月29日