9月26、27日は中秋節(旧暦8月15日)に合わせた連休となり、10月1日から7日は「国慶節」(建国記念日、10月1日)に合わせた7連休となる中国では、大型連休を満喫しようと、多くの人が続々と旅行に出かける準備を進めている。中国国家観光局は今年4月、中国全土31省・市にある5A級の観光地の入場者数制限の目安となる「最大収容者数」を発表した。今回、入場者数制限が発表されて初めての大型連休を迎え、多くの観光地では、上限に達し、入場券の販売が停止になることが予想される。四川省の九寨溝や北京の故宮など多くの観光地は最近、大混雑になることを回避するため、入場者数制限を実施することを発表した。中央放送網が報じた。
大型連休を前に、中国全土の各人気観光地は、混雑を回避する対策を講じている。例えば、四川省で美しい自然が残る稻城亜丁などは、連休期間中の入場券を全てオンライン販売限定にした。
多くの観光地は、入場者数の制限を実施する。例えば、山東省青島市の水族館・極地海洋世界の柳晶・総経理によると、入場者数が最大収容者数の約75%に達した時点で、チケットの販売や改札のスピードを落とすと同時に、広場に大型スクリーンを設置し、館内の状況がリアルタイムでモニタリングできるようにする。
その他、観光客の流れを誘導することにより、混雑緩和を計画する観光地もある。例えば、河南省の雲台山景勝地では、飽和状態になった時点で、見学の順番を変更するよう、観光客らを誘導する計画だ。
調査によると、中国国民の81%が連休期間中に旅行に行きたいと考えている。同数字は昨年をやや上回っており、史上最高の混雑が予想される。旅行サイト「携程」の予約データを見ても、中秋節と国慶節の連休期間中、多くの観光地で来場者数が「最大収容者数」を超えることが予想される。「せっかく行ったのに入れない」という状況を避けるために、観光地や旅行社は、前もって入場券を予約するよう観光客に勧めている。
1日の入場者数を8万人に制限している「故宮」にとって、今回の大型連休は大きな試練ともなりそうだ。連休期間中の入場者数を事前に把握し、混雑を回避しようと、故宮博物院は、連休期間中、オンラインで予約できる入場券の数を4万枚から5万枚に増やした。うち、午前の入場券が3万枚、午後の入場券が2万枚。つまり、故宮のチケット売り場で購入できる入場券は1日当たり3万枚のみとなる。
「人民網日本語版」2015年9月29日