4年に1度の夏季五輪が、間もなくリオで開催される。しかし、旅行費や地理的な理由により、全世界の多くのスポーツファンは、現場での観戦ができない。しかしVR(バーチャルリアリティ)技術がスポーツの生中継で広く活用されれば、この不足を補い、スポーツファンは「瞬時」にして五輪競技場に移動できるかもしれない。人民日報海外版が伝えた。
オリンピック放送機構(OBS)によると、今年のリオ五輪の開幕式と閉幕式の中継でVR技術を使い、五輪期間中も毎日重要な競技を選び、VRによるライブ配信を行うことになる。
今年2月にノルウェーで開催された第2回ユース五輪冬季競技大会で、VR技術による中継試験が行われた。開幕式、閉幕式、スピードスケート、アイスホッケー、スキーマラソンを含む重要競技では、VR生中継が実施された。視聴者は現場のアングルから、ウインタースポーツの刺激と楽しみを体感した。VR動画を通じ選手がスキーのテクニックを見せつけ、視聴者は耳元に風を感じることもできるという。
スポーツ、コンサート、世界的なイベントの生中継は、VRの重要な応用分野の一つとされてきた。多くの技術系企業は現在、VRをテレビの中継に活用しようと試みている。VR技術をスポーツ生中継に活用することで、従来の生中継の方法を覆す可能性がある。技術面の補完のほか、現在最も重要になっているのは、VR技術による生中継の普及だ。リオ五輪はVR技術を試験的に導入し、VRデバイスを「次世代の重要なコンピュータ・通信設備」とすることだろう。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年3月16日