G20には長期戦略枠組が必要

「G20は各自の行動計画の実施を重視するとともに、将来の発展のために長期戦略枠組を定める必要がある」。ドイツのG20ビジネスサミット（B20）シェルパAnnika Mildner氏は人民日報の取材に「G20杭州サミットの議事日程設定はG20共通の歩調を合わせた行動を強調しており、時宜を得たものだ」と語った。人民日報が伝えた。

Annika Mildner氏は取材に対し、次のように述べている。

G20には長期的、戦略的な発展の誘導が必要だ。G20が協力、調整、力強い行動を一層強化するには、より合理的な戦略枠組によって、発展のチャンスを十分に利用し、長期的試練に対処する必要がある。中国はG20議長国として、共通の歩調を合わせた行動を取る必要性を強調したうえ、革新や環境金融などの議題を盛り込んだ。

国際ビジネス界が提出した「B20政策提言報告2016」は近く開催されるG20杭州サミットのために具体的で実行可能な案を示した。各構成国が実施を堅持すれば、成長と繁栄を実質的に促進するのは確実だ。

Mildner氏は貿易・投資取り組みチームに参加した。B20がこの分野で提出した提言には次のような重点がある。第1に、新保護貿易主義政策を打ち出さないことの重要性を強調した。第2に、貿易円滑化のため、関係国は世界貿易機関（WTO）協定を迅速かつ力強く履行すべきだとした。第3に、多国間レベルの貿易・投資問題だ。地域的貿易協定の間で調整を強化する必要がある。B20政策報告は専門家が多元化措置の潜在力について評価することを提言した。最後に、投資政策決定の面で、透明で公平・公正な紛争解決の権利及び法治に関するB20の提言は、G20貿易相会議の世界投資指導原則に体現された。

世界経済ガバナンスは様々な利害関係者が関与するプロセスであり、主権国家以外に企業界、社会、個人も政策形成や執行の過程で極めて重要な役割を発揮している。国際経済協力を先導するフォーラムとして、B20はG20を支える役割を発揮し、G20が持続可能な成長政策をまとめるための提言をした。（編集NA）

「人民網日本語版」2016年9月2日