ここ数年、中国の読者が日本文学を語るときに、村上春樹と東野圭吾の名がよく挙がるようになってきている。中国各都市の規模の大きい空港の書店の人気書籍コーナーから、三線・四線都市の学校の入り口近くにある小さな書店にいたるまで、この二人の日本人作家の作品が常に並んでおり、日本文学ひいてはフィクション文学作品のヒットメーカーとなっている。大河網が伝えた。
ヒットメーカーという共通の評判がある中で、村上春樹は反抗期の若者のように、ジャズのリズムの中で西洋現代文学に近いスタイルの作品を生み出している。一方で、登場人物の人間性を描くことに長けている東野圭吾は、日本文学の伝統的な審美性と実証に重点を置く推理ロジックという二重の影響を受ける中で新たな境地を切り開いており、推理小説と純文学の垣根を越えた作品をたびたび作り出している。彼が作品で描く「悪」はときに底知れぬ凶悪性を持つ存在となるが、「善」は、まるで真っ暗な部屋でいきなり全てのカーテンを開けて光を取り入れたかのような最高の温もりを感じさせる存在となる。
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