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人民網日本語版>>政治

「巧妙なパフォーマンス」は誠実な反省に及ばない

人民網日本語版 2016年12月29日15:46

日本の安倍晋三首相と米国のオバマ大統領は28日、ハワイの真珠湾を訪問した。安倍首相は出発前、このたびの訪問に「戦後の和解の象徴」というラベルを高々と貼り付けていたが、現地で行われた演説で謝罪にふれることはなかった。また、今村雅弘復興大臣が同日、第2次世界大戦のA級戦犯を祀る靖国神社を参拝した。(人民日報「鐘声」国際論評)

「誠実」ではなく、「巧妙」だ。これが西側メディアが安倍首相の真珠湾訪問を論評する時の基調だ。ここからわかることは、安倍政権が歴史の旗を振って外交的な賭を行っても、人々の目を覆い隠すことはできないし、かえって安倍首相が歴史問題で一貫して誠実な態度を示してこなかったことに対する人々の不満や批判が高まることになった。

歴史問題はこれまでずっと安倍首相が心に抱える問題だった。安倍首相を代表とする日本の右翼勢力にとって、歴史は日本をしばるものであって、着実に引き受けるべき責任ではなかった。学術関係者がこのほど指摘したところによると、安倍首相は著作や閣僚との対談の中で、保守主義の色彩を帯びた「国家観」をたびたび打ち出し、「強国論」を崇拝し、「軍事より経済を重視」する吉田路線の清算を主張し、平和憲法の改正を主張し、敗戦国のイメージを塗り替えようとしてきた。言い換えれば、安倍首相の執政のロジックでは、歴史の束縛をうち破ることは自身の政治的目標を達成するための前提条件であり、このために前人未踏のタブーエリアに足を踏み入れるとしても、意に介さないということだ。

 安倍首相の真珠湾訪問をめぐり、日本政府は全力で宣伝攻勢を画策し、いわゆる「戦後の和解」ということを日本メディアの報道の重点に据えた。だが安倍首相が力を尽くして切った「歴史カード」は、日米同盟強化のために障害を少なくしようとねらったにもかかわらず、肝心の「ターゲットオーディエンス」を十分に満足させることはなかった。ここ数日、米国世論では、「なぜ安倍首相はわざと12月7日の真珠湾事件の勃発した当日を避けて月末に訪問することを選んだのか」、「なぜ安倍首相は真珠湾を訪問しながら、お詫びしないのか」といった疑問の声が挙がっている。こうした質問の答えは実に簡単で、安倍首相の今回の訪問は、もともと真の意味での「歴史の旅」ではないのであり、安倍首相の個人的な歴史観や背後に日本の右翼勢力の政治パワーが、安倍首相に「謝罪」の2文字を語らせることは決してないからだ。

歴史に対する清算を終えられるかどうかは、加害者が自分で決めることではない。この道理は、歴史的罪をなんとかして回避しようとする日本の右翼政治勢力にはおそらく耳の痛いものだ。だが事実が最終的に明らかにするのは、アジアの被害国に対して、国際社会に対して、日本が何度も「巧妙なパフォーマンス」を演じてきたことは無意味だということだ。日本は深く誠実な反省を行って初めて、歴史の重荷を下ろし、未来に向かって進むことができる。(編集KS)

「人民網日本語版」2016年12月29日

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