2016年12月27日  
 

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人民元の世界に置ける今の位置は?

人民網日本語版 2016年12月27日08:33

英国のイングランド銀行(中央銀行)はこのほど、第三四半期(7-9月)終了時点での、人民元取扱業務の統計を発表。今年9月30日の時点で、英国の人民元預金残高(譲渡性預金を含む)は85億5700万ポンド(約1兆2322億円)と、今年の初から66.9%増加の大幅増(人民元で計算すると49.8%の増加)となった。その他、企業の人民元建て借入金残高は今年初めと比べて237%増の40億6900万ポンド(約5879億円)となった。第三四半期、人民元建て為替取引額は1日当たり512億4000万ポンド(約7兆3785億円)で、前年同期比0.8%減、第二四半期(4-6月)と比べて9.3%減となった。中国銀行国際金融研究所の主管・王家強氏は、「英国の人民元取扱業務が上昇しているのは、中国と英国の関係が良好に発展しているほか、ロンドンが人民元取扱業務の呼び込みに力を入れていることと大きな関係がある」と分析している。国際商報が報じた。

英国の人民元建て預金・借入業務がオフショア市場で目玉となっている。2015年下半期以降のオフショア市場の人民元建て預金・借入業務の発展状況を見ると、英国市場が鶏群の一鶴になっている。中国銀行の統計によると、16年9月末の時点で、香港地区、台湾地区、シンガポール、英国、澳門(マカオ)地区、韓国など、6大人民元オフショア市場の預金残高は1兆2300億元(約21兆円)と、今年初めと比べて18.1%減、ピークだった15年6月と比べて32.8%減となった。うち、韓国の人民元建て預金残高の減少幅が最大で、94.5%に達している。

英国の人民元データは、海外の人民元キャッシュ・ プーリングが縮小していることをいくらか説明していると言える。中国外匯(為替)局の統計を見ると、今年、銀行の代行渉外払込金における人民元資金が流出純額(サービス貿易と直接投資プロジェクトが主)は累計1兆6200億元(約27兆5400億円)に達している。海外の人民元建てキャッシュ・ プーリングが全体的に大幅に縮小している局面とは正反対の状況になっている。王氏は以下の3つがその原因と強調する。まず、借入が急速に減少し、預金拘束が縮小している点だ。香港市場を見ると、9月末の時点で、人民元建ての借入金残高は3074億元(約5兆2258億円)と、今年初めと比べてわずか3%増だった。過去3年の同金額は毎年平均55.6%のペースで増加していた。反対に、今年、英国の人民元建てのカスタマー融資が大幅に増加し、人民元建て預金の増加をかなり後押しした。次に、海外のクライアントが受け取った人民元が、取引を通じてバックフローしている。特に、人民元を利用した直接投資や保険の購入などの形式で海外に流れた資金が、海外で取引を通じて米ドルに変換され、再び銀行を通して為替市場でそれを売って人民元が買い戻され、クロスボーダートレードを通して中国国内に戻っている。この部分は銀行の代行渉外払込金には反映されていない。3つ目に、海外に流れた人民元が統計に含まれていない地域に分散した可能性を否定することができない。英国の人民元建てキャッシュ・ プーリングの増加は、ルクセンブルク、フランクフルト・アム・マイン、ドバイなど、人民元取扱業務の統計を発表していないオフショア市場でも増加している可能性を示している。もちろん、これは予測に過ぎず、さらなる実証が必要」と強調している。


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