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「君の名は。」の新海誠監督 建設会社社長の道捨ててアニメ界に

人民網日本語版 2016年12月02日09:55

新海誠監督の大ヒットアニメーション映画「君の名は。」が中国で今月2日に封切られる。それを機に、北京を初めて訪問し、ファンたちの熱烈な歓迎を受けた新海監督は幾分申し訳なさそうに、「アニメーション映画の製作には多くの人が関わっており、自分はそのうちの一人にすぎない。ポスト宮崎駿監督になるためではなく、もっと素晴らしい世界にするため長年がんばってきた」と何度も強調した。(文:張嘉。 北京青年報掲載)

現実よりも美しい絵 「美しい絵は人を癒す」

「君の名は。」の「透明感」について、新海監督は、「僕の出身地である長野県は標高が高い。そのような環境では、周りは山に囲まれ、光の明暗がはっきりしており、空気も新鮮。このような生活の中で、光へのイメージが僕の心に刻まれたんだと思う」と説明した。

新海監督の作品に登場する風景は、全て実際の風景をもとにしているが、その絵が実際のものより美しいため、多くのファンはその技術に感服している。新海監督は光を調整したり、対比を計算したりもする。ここまで風景にこだわる理由について、新海監督は、「美しい景色は人を癒してくれるから」と説明する。さらに、「ある時、自転車で学校から家に帰っている途中で、夕日が見えた。ごく普通の日だったが、その景色があまりにも美しくて涙がこぼれた。その時、突然、世界と一体になったような感覚になった。自分の周りの世界で素敵なものを見つけることができれば、生活はもっと楽しいものになり、気分も楽になると思う。だから、自分の作品の中で、信号も美しく描いている。あの時の気持ちは今でも覚えている」と語った。

1997年に初めて短編アニメーションを製作して以降、新海監督はこれまで20年近くアニメ業界で活躍してきた。アニメの製作を始めたきっかけについて、新海監督は、「アニメはとても純粋。アニメに出てくるどのキャラクターも作品と共に誕生する。これは、普通の映画とは異なる点であり、この点も、私たちがアニメを通して存在するようになったキャラクターが好きな理由。実際の生活の中で、ドラマのような出来事はあまりない。しかし、普通の人は、電車の中で好きな人と一言話すだけでもドキドキするもの。僕はそのドキドキを表現したい。自分の作品に世界を変える力があると思ったことは一度もない。しかし、誰か一人くらいなら変えることができるかもしれない。誰かを慰め、励みを与える力となることができれば、僕はとてもうれしい」と説明した。


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コメント

最新コメント

中川 清三   2016-12-05125.53.124.*
 君の名はの新開監督のなりそめは、日本でも有名な話になっていて、人民日報のコラムが詳細な部分まで、調べ上げていたなどと知りようも無かった。確かに日本の映画界でも有名になり、アニメ先進国日本の中でも今まで無かった映像の透明性、と次元の違った世界への観客の感情移入を、バーチャル映像で見せているような、高品質な描写はまさに宮﨑綾雄監督を越えた日本を代表した新アニメーターである。 彼の談話に出てくる、修業時代の苦労話で、自分が作るアニメは日本や世界のアニメファンを感激させようとして作った物ではなく、「一人でも自分の作品に感動する人がいれば良い」として、将来生活を約束された老舗建築会社の社長座を放棄してまで、好きなアニメの世界にのめり込み日本の中だけで日々切磋琢磨してきた。 このことは「物作り日本」の共通点であって、今現在世界をリードしている日本の大企業や中小企業が、日本の中で多くの同業他社と熾烈な競争をした結果、ふと振り向いたら世界の先端に立っていた。 70年前の戦争で廃墟となった日本社会を、短時間で回復させた日本人、繊維と家電製品に始まり、電子部品産業から車産業や新幹線やリニア新幹線と繋がり、今ではロケットの打ち上げでも、低費用で高成功率で世界をリードしている。世界でも類のないの新素材の開発成功事例や、今では日本の小売業やミセランガイドから選ばれる日本食までもが世界中に広まり{日本のチカラ」の源泉となっている。アニメも日本の産業も同じ日本人が発する「日本のイノベーション」だ。