日本の右翼勢力の反応
このように村上氏が南京大虐殺の事実を認めたことが右翼勢力による批判の的となっている。日本のSNS上では、村上氏やその新作に対する誹謗・中傷のコメントが多く寄せられ、なかには村上氏の命を狙うとしているものもある。またある人は村上春樹作品をボイコットする運動を呼びかけ、「南京大虐殺の事実を認める『騎士団長殺し』を絶対に許すな!反日の思想を絶対に許すな!」というコメントを寄せている。
右翼勢力や極端な思想を持つネットユーザーたちは村上氏に対して「ボイコット」や攻撃する姿勢を示すと同時に、日本の文芸評論界や主流メディアも村上氏の新作で触れられている歴史問題に注目し始めている。
共同通信客員論説委員の岡田充氏は、「村上氏の作品が世界中で幅広く愛されているのは、村上氏が国境や民族、地位の枠を越えて、大都会にいる人たちの孤独感などの共通認識を描くのが得意だからだ。村上氏が作中で何度もナチスや旧日本軍の侵略戦争を話題にし、それについて謝罪するように呼びかけるのは、異なる国や異なる価値観を持つ人たちが深いレベルでの交流や意思の疎通をする必要があり、そのためにはまず共通の経験である歴史的事実を認めなければならないと考えているからだろう」との見方を示した。
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