また、行列ができでいるということは、並ぶ価値のある物が売っているということだ。日本人は、行列ができるところには列を作って買うほど価値のある物が売っていると考えている。そのため、多くの日本人は行列を見ると、すぐにその後に続く。例えば、筆者が以前食事のために列に並んでいた時、ある高齢者が列に並び、20分ほどしてから、「何を食べるために行列を作っているの」と突然聞かれ、とてもびっくりしたのを覚えている。
最後に、行列は店のマーケティングの手段にもなっている。店がオープンしたばかりの時に、行列ができていないと体裁が悪いと考え、オープンセールを実施したり、「サクラ」を雇って行列を作ってもらい、人気がある雰囲気を作り出したりする店もある。このような手段は江戸時代の頃からあり、芝居小屋で歌舞伎を無料で見せてもらうかわりに、芝居の見せ場で役者に掛声を掛けたりしてその場を盛り上げる人が「サクラ」と呼ばれた。
行列は一見すると何てことのないもののようだが、日本の社会に「秩序の美しさ」をもたらし、世界の人の手本となっている。公平やモラルが強調される現代社会で、行列は公共の秩序を維持するために必要な基本的なものだといえる。規律正しい振る舞いは美徳であり、模範にするべきだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年3月28日
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